2025年8月9日に開催された第24回全国小学生倉敷王将戦を観戦しましたので、その模様を記事にしてお伝えします。
この記事でわかること
・全国小学生倉敷王将戦の模様
・全国小学生倉敷王将戦の準備など

- 長男(大学2年)と次男(高校1年)を持つ親将(親将歴14年)
- 日本将棋連盟茨城常南支部役員 広報部長
- 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ二段
- 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営
本記事の人物写真についてはモザイク処理を施していますが、一部掲載の許可をいただいた人物についてはそのまま未処理で載せています。
全国小学生倉敷王将戦とは?

小学生の子供将棋大会で都道府県大会から全国大会につながる棋戦は、公文杯小学生将棋名人戦と全国小学生倉敷王将戦(以下:倉敷王将戦)です。
この2棋戦は、優勝者(倉敷王将戦は高学年のみ)が奨励会の一次試験を免除されるなど子供将棋界にとっては権威ある将棋大会となっています。
「イオンモールこども将棋王決定戦」や「JCOM杯三月のライオン子ども将棋大会」も地方予選から全国大会が開催されていますが、都道府県単位で代表者を決めて全国大会を開催しているのは上記二つの棋戦のみとなっています。
倉敷王将戦は、その名前の通り岡山県倉敷市、倉敷市文化振興財団、日本将棋連盟の3つの団体が主催しており、毎年4~6月に都道府県大会を実施し、そこで勝ち抜いた代表者が8月に倉敷市に集まって全国大会に参加する仕組みになっています。

倉敷は将棋キッズにとってあこがれの舞台。
まるで高校球児の甲子園のような場所です。
倉敷王将戦の特徴は、高学年の部と低学年の部と2部門に分かれており、高学年の日本一と低学年の日本一を決める大会にもなっています。
あの藤井七冠も2011年第11回大会の低学年部門で全国優勝を果たしています。
低学年の部で全国優勝の機会があるので、[3年生までの間に全国大会に出たい! 全国優勝したい!」とモチベーションを上げるお子さんも多いです。
全国大会は、高学年の部・低学年の部共に64名が参加します。
東京都や大阪府などの人口が多い都道府県や岡山近郊の広島県、香川県などは2名の代表枠があり、また大山名人にゆかりある青森県おいらせ町、倉敷市などは市町村単位で代表者を選出できます。



倉敷王将戦は、都道府県大会から代表権を争って熱戦が繰り広げられています。
今年も4~6月に全国各地で都道府県大会が実施され、64名×2部門、計128名の代表者が選ばれました。


178名の子供達が参加した。


東京都大会と茨城県大会は予選会の模様も記事にしています。




大会当日まで
準備



県代表になった場合、どのような準備をすればいいでしょうか。
お子さんが都道府県大会を勝ち抜き、県代表になった場合、できるだけ早く倉敷までの旅程を決めましょう。
旅程を決めるポイントを下記記載します。
- 予算:どれくらいの費用をかけるか
- 期間:どれくらいの期間にするか
- 付き添い者:誰が行くか
- 移動手段:どのように行くか
- ホテル:どこで何泊するか
- その他観光:大会以外で観光するか
それぞれ見ていきましょう。
予算
まず大事なのは予算決めです。
全国小学生倉敷王将戦は、ありがたいことに、倉敷市より補助金をいただくことになります。
補助金は距離に応じて規程の額をいただくわけですが、関西地区だと2万円弱、関東地区で4万円前後、東北などは5万円弱になります。
子供一人だと交通費とホテル代はカバーできるかと思いますが、付き添い者の費用は実質負担となります。
もちろん付き添い者が多ければ多いほど負担は大きくなります。
「期間」や「付き添い者」をどうするかも含めて予算を削っていくのもいいですし、せっかく代表になったのだからお金に糸目はつけずに旅程を決めるのもありかと思います。
付き添い者


写真は第22回大会
折角代表になったからには、家族みんなで応援に行く!など中には祖父母も応援に来るケースもあります。
大人数で応援に来ると心強いですし、会場内でも盛り上がり、より楽しく過ごすことができます。
初めての場合は、将棋大会だけでなく周辺の観光も家族みんなで堪能したいですね。
逆に二回目以上の参加となると、片方の親御さんだけが付き添うケースが多いです。
私の場合、息子が低学年の時は妻や大阪の祖母も応援に来たことがありましたが、高学年になると私だけでした。



慣れてくると旅程を組む上で費用を抑える方に傾きがちですね。
8月は倉敷王将戦の他にも天童で開催される中学選抜選手権大会もあります。
兄弟で将棋が強い場合は兄が中学選抜、弟が倉敷王将戦に参加というケースもあります。
ご家族の負担も大きく、どうしても片方の親が付き添うということになりがちです。
期間
倉敷王将戦に参加する上でどれくらいの期間旅行するのかも大事です。
私の知り合いでは倉敷王将戦の後に関西や愛知・三重を観光して1週間単位で旅行しているご家族もいました。
私は実家が大阪なので、早めに息子と妻が大阪入りして関西将棋会館道場で2日ほど通った後に倉敷入りしたこともありました。
また大会翌日に関西将棋会館道場に寄ったこともあり、その時も関東地区代表の数名も同じように来ていたのを覚えています。
一番スタンダードなのは二泊三日の旅程でしょうか。
前日朝一で地元を出発し、昼過ぎに現地入り。そのまま交流会に参加して腕試しをする。
二日目は大会に参加し、三日目に観光して帰るという日程です。
慣れてくるとそれこそ一泊二日で行く方も多いでしょう。
前日に現地入りして、大会終了後に帰るというパターンです。
当日帰宅は、鉄道や飛行機の時間にもよるかと思いますが、多くの方は可能のように思います。
あくまで目安ですが、倉敷駅から岡山駅と岡山桃太郎空港まで共にタクシーで40分程度です。
閉会式は17時頃に終了しますので、新幹線なら18時半発以降、飛行機なら19時発以降であれば大会当日の帰宅を考えてもいいように思います。
ただし、交通渋滞などもあるのでリスクはあるかもしれません。
閉会式は3位入賞までを表彰しますので、入賞者は参加する必要があります。
それ以外は敗退が決まれば退場は自由です。
私の場合は敗退が決まっていても閉会式まで観戦することが多かったですが、早目の帰宅もありです。
ホテル
ホテル選びも迷うところです。
私が過去に泊まったホテルは、アイビースクエア、ロイヤルアートホテル、リッチモンドホテルでした。
アイビースクエアはとにかく芸文館に近く、当日の移動が楽です。
また美観地区の隣なので観光するにも絶好の場所にあります。
少し古いホテルですが、初めて参加される方にはおススメのホテルです。
ロイヤルアートホテルは、倉敷駅と芸文館のちょうど中間に位置しています。
側にはドーミーインやワンファイブガーデンなどのホテルもあります。
芸文館までは歩いて5分ぐらいで、途中でコンビニもあるので、こちらで飲み物などを買ってから芸文館に入るのもありかと思います。
ロイヤルアートホテルは過去に2回ほど泊まりましたが、よかったのは40m2の和室があることです。
家族4人で同じ部屋に泊まれるので重宝しました。
ご家族で来られるなら、このホテルの和室がおススメです。ただし和室の数が少ないので早目の予約を。


リッチモンドホテルは綺麗で快適でした。
二人だけの旅行であればリッチモンドホテルもおススメです。


倉敷以外のホテルに泊まるのもありかと思います。
岡山駅から倉敷駅までは鉄道で20分ほど。
岡山駅前のホテルに泊まり、朝一で倉敷現地に向かうのでも大きな負担ではありません。



暑いので、倉敷駅から芸文館まではタクシーの方がいいです。
移動手段
移動手段も迷うところです。
岡山県周辺であれば、自家用車で当日移動もしくは前日宿泊で当日帰宅の方が多いように思います。
問題は遠方からの移動の場合。
私はそれこそ色々なパターンで移動しました。
私が試したのは下記の3つ。
- 新幹線:前日移動→大会参加→当日 or 翌日帰宅
- 当日帰宅の時は夜行列車(サンライズ出雲)で帰ったことも。
- 飛行機:前日移動→大会参加→翌日帰宅
- 自家用車:前々日移動→大阪宿泊→前日移動→大会参加→当日帰宅(途中名古屋で一泊)
新幹線は一番スタンダードな行き方かと思います。
沖縄以外では新幹線が使えますが、北海道や東北などは相当時間がかかるので飛行機の方が楽かもしれません。
一度帰りだけ夜行列車を使ったこともありました。
大会が17時に終わり、サンライズ出雲の出発時間22時まで、その間ホテルの大浴場に入ったりして過ごしました。
小学生最後の倉敷王将戦だったので、サンライズ出雲で夜を過ごしながら帰ったのはいい思い出です。


倉敷から東京まで帰った
関東から自家用車で行ったこともありました。
家族4人での移動なので、移動手段としては一番安く済みます。
ただし、移動時間が長いので、家族の負担が大きくなります。
1週間単位で各地旅行するなどでは自家用車を使用するのはいいですね。
その他観光
せっかく倉敷まで行くので将棋大会だけではもったいない!、私もそう思います。
旅程には将棋大会だけでなく、美観地区や大原美術館などの観光も入れたいところです。
美観地区には「桃太郎のからくり博物館」なども子供達が好きそうな施設もあります。
また買物好きな方は倉敷駅前のアウトレットモールに寄るのもありですし、それこそ岡山駅周辺には岡山城などの歴史スポットもあります。
東から新幹線移動で来られる方には、行きや帰りに大阪で宿泊して高槻の関西将棋会館に寄るのもいいかもしれません。
将棋会館道場でお子さんの段級を認定してもらうのは、一つの目安になります。
また倉敷王将戦に参加していた子も来ているかもしれませんので、お子さんの立ち位置を把握することもできます。
まとめ
個人的に一番おススメのは、新幹線か飛行機で倉敷現地で2泊して、余裕のある旅程を組むのがいいかと思います。
折角倉敷に行くので、倉敷市内や岡山県内など観光も楽しんでほしいですね。



せっかく倉敷まで行くので、家族みんなで応援に行って、観光もしたいと思います。
大会前日


倉敷王将戦に参加する選手の多くが前日に現地入りして宿泊されます。
その前日入りした選手のために、主催者側は選手同士の交流対局の場を用意していただいています。
交流会は芸文館の別館2階の202会議室で10時から16時半まで実施されました。
私は直接見てはいないのですが、この交流会に参加した親御さんよりいくつか写真をいただきました。


付き添い者の座席も用意されている


全国の強豪とここでも対局ができる
交流対局会は普段なかなか会えない全国の小学生強豪と対局するいい機会です。
積極的に参加し、強い相手とたくさん対局して腕を磨いてほしいと思います。



全国の代表者と対局することで、自分の棋力が全国のどのレベルにあるのかを把握するいい機会です。
では、全国小学生倉敷王将戦当日の模様を見ていきましょう。
受付まで


2025年8月9日(土)、岡山県内の天候は曇り。
私の倉敷の印象は8月上旬開催とあって、猛暑のイメージがありました。
しかしながら、この日は曇り空でこの時期としては涼しく、過ごしやすい気温でした。
私は前日に仕事が終わってからの移動ということもあり、岡山のホテル(東横イン)に泊まりました。
朝7時にチェックアウトして、倉敷に向かいます。
7時14分岡山発の山陽本線で倉敷に移動。
倉敷には7時30分頃に到着しました。


岡山から倉敷へ


倉敷駅から徒歩3分ほどのホテル(NAGI KURSHIKI)の玄関で、大会に参加するご家族と合流し、倉敷駅からタクシーで芸文館に移動しました。(タクシー料金は700円)
芸文館前では、会場を待つ家族連れが何組かおり、倉敷王将戦の案内看板の前で記念撮影をされていました。
毎年恒例の光景です。


8時過ぎより芸文館が開場となり、中に入ることができます。
芸文館のホールに入ると受付があり、ここで対局票や参加記念のメダル、名札ホルダー(選手、保護者)、手土産を手渡されます。


特に待たされることなく、スムーズ
今回いただいた手土産は下記の通り。
- 名札ホルダー
- 参加賞のメダル
- 対局票
- 大会パンフレット
- 梶谷のビスケット詰め合わせ
- マスキングテープ
- チラシ(日本遺産フェスティバルin 倉敷)




倉敷老舗のお菓子メーカー梶谷食品の「梶谷ビスケット」がお土産として入っておりました。
中に入っている「シガーフライ」は食べ出したら止まらないと言われています。


「梶谷ビスケット」の詳細はこちらのHPから見ることができます。
美観地区にあるので、お土産にいかがですか。
会場内に入るとすでに壇上は開会式の準備が整っています。
舞台には優勝者のカップも並んでいました。




大山名人記念館で保管されており、優勝すると名前が刻まれる
会場内の席は自由です。
十分なほどの席数があります。
選手は壇上で将棋を指すので、席は壇上近くの方が選手の移動が少なくていいかもしれません。


席は十分にある
昨年までは予選リーグの組み合わせを決める抽選を受付時に行っていましたが、今年はありませんでした。
抽選は事前に実施されており、その模様はアルスくらしきのYOUTUBEチャンネルで公開されていました。
YouTubeで抽選の模様を見ましたが、公明公正で丁寧に実施されていました。
抽選の模様は下記リンクから見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=kQw8eCtrUgE
選手の受付が終わり、いよいよ開会式が始まります。
開会式


開会式は8時35分頃より始まりました。
8月9日は長崎原爆の日。
まずは会場一同で黙祷し、犠牲者に祈りを捧げました。
伊東香織倉敷市長のご挨拶、参列者のご紹介がありました。
菅井竜也八段、福間香奈倉敷藤花も参列されていました。




大会ルールの説明を終え、その後に選手全員で記念撮影の時間があります。
記念撮影は、低学年の部・高学年の部と分かれて行われます。


記念撮影後に選手は壇上に上がり、対局席に座ります。
対局前にここでも記念撮影の場が設けられています。
保護者各一名のみ壇上に上がり、写真撮影ができます。


壇上で写真撮影された保護者の方に何枚か写真をいただいたので、壇上の様子を掲載します。









壇上から見ると子供達の緊張感が伝わってきます。
壇上での写真撮影の時間が終わり、いよいよ対局開始です。
午前の部(予選対局)
予選対局


一回戦は予定通り9時25分よりスタートしました。
将棋大会は初戦が一番緊張感があります。
会場は子供達が鳴らす駒音だけが響きわたり、一様に真剣な表情で対局に臨んでいます。


低学年の部


高学年の部
親将の思いとすると、初戦は我が子に勝ってもらい安心したいものです。
会場の保護者の多くが壇上を見ながら、静かに対局の行方を見守っています。
声には出していませんが、きっと心の中で「頑張れ!」と応援されているのでしょう。
対局ルールは、「持ち時間20分、切れたら30秒未満で指す」です。
普段の子供大会と比較すると十分な持ち時間があります。
10分もすると各地で勝敗が決まり、対局を終えた子供達がぽつぽつと客席に戻ってきます。
40分が経過すると、互いに30秒将棋となり、より白熱した終盤戦が繰り広げられます。
対局を終えた子供達が、残っている対局の観戦に集まります。


客席に戻ってくる子供達の中には悔しさの余り涙している選手も。
将棋の内容がふがいなかったのか、それとも初戦で負けたことが悔しいのか、いずれにしろ全力で戦った結果です。
切り替えて次の対局に臨んでほしいと思います。



私も息子が初戦で負けてがっかりしたことがあります。
ただ、一生懸命戦ってきたお子さんには勝敗はどうであれ笑顔で迎えてあげたいですね。
倉敷王将戦は、予選で3連勝しないと決勝トーナメントには進出できません。
くじ運も大きく、予選突破するには実力の他に運も必要になってきます。
ロビー
予選対局の合間にロビーを見学しました。
ロビーでは指導対局席や、交流対局席が設けられており、また倉敷名産品の販売もやっていました。










ここで地元へのお土産を買うのもいいですね。
数に限りがあるので、予選対局の合間に覗いてみるのもいいかもしれません。
会場外には予選リーグの結果を貼り出しています。
掲示板の前では、常に人が集まり、「○○君が残っている、この組は厳しい」など会話しています。
将棋大会あるあるの光景です。


菅井八段がロビーを通りかかり、記念撮影をお願いしているご家族もおりました。
菅井八段は気さくに応じられており、ご家族のいい記念・思い出になったように思います。


11時30分頃になると、予選3回戦が終了間近でした。
低学年の部はすでに後片付けが始まっています。


12時を終えても対局が続いている組がありました。
すでに開始から1時間を超える大熱戦。
すでに予選敗退が決まっている二人でしたが、目の前の一勝を目指して全力で戦う姿に胸が熱くなりました。


対局は1時間以上続いていた
昼食


予選3局を終えると、昼食休憩に入ります。
事前に主催者側からお弁当の有無の確認があり、希望者はお弁当が配布されます。
お弁当は1個800円で、私も一ついただきました。
昼食会場は、芸文館別館1Fのアイシアターか2Fの202会議室が設けられています。
2つの会場でそれなりの席数も用意されていました。




席も余裕がある
私は202会議室でお弁当を美味しくいただきました。





お弁当や昼食会場が用意されているのはありがたいですね。
午後の部(トーナメント戦・他)
午後は、決勝トーナメント進出者16名(8名×2部門)と他に分かれてそれぞれ過ごします。
予選敗退者の午後の過ごし方は自由です。
そのまま帰ってもいいですし、指導対局を受けても、自由対局に臨んでもOKです。



折角の機会なので、指導対局を受けたり、自由対局場で全国の代表者と対局したいですね。
指導対局


芸文館のロビーに指導対局場が用意されている
指導対局は棋士8名で行われ、予選リーグ敗退者112名全員の指導対局を行う想定で準備されています。
指導対局は13時から15時半まで。
受付は12時40分から行い、抽選によって指導対局を行う棋士の先生が決まります。




13時より指導対局が始まりました。
















指導対局場は盛況で、多くの子供達が棋士の先生と対局していました。
指導対局に丁寧に一手一手読みを入れ最後の一人になりながらも勝ち切ったお子さんがいました。
指導対局とは言え、棋士の先生に全力でぶつかっていく姿勢に感心しました。
対局終了後は、棋士の先生も5分ほどかけて丁寧に感想戦をされたとのことです。
指導対局を受けたお子さんは予選リーグでは満足いく結果でなかったかもしれませんが、この指導対局は大きな財産になったかと思います。



棋士の先生による指導対局は得るものがたくさんあります。
一生懸命やればやるほど得るものが大きいので、積極的に参加してほしいですね。
自由対局
ロビーの脇では自由対局場も設置されていました。
こちらでも指導対局を終えた選手を中心に友達同士や親子で将棋を指しているお子さんがいました。




折角なので、いろんなお子さんに声をかけて練習将棋をやってほしいですね。
小学生のお子さんだと気後れしてなかなか声をかけられないかもしれないので、親御さんが手伝って多くのお子さんに練習対局の機会を作ってほしいなと思います。
決勝トーナメント


会場内では、12時50分より午後の決勝トーナメントが始まりました。
午後の会場内は予選で敗退して会場を出られた方も多く、観戦者は半分以下にまでになりました。


ベスト8の対局が予定通りに終了し、いよいよベスト4、準決勝です。
- 高学年の部
- 北川 友悠(滋賀・5年)
- 宮原 悠真(京都・5年)
- 北山 卓(兵庫・6年)
- 川本 泰輝(佐賀・6年)
- 低学年の部
- 村上 歩夢(神奈川・3年)
- 吉永 悟(愛知・3年)
- 砂原 桜成(兵庫・3年)
- 川島 啓輝(佐賀・3年)
ベスト4を見ると今年は西高東低で、西側の子供達の活躍が目立ちました。
特に兵庫県、佐賀県は高学年・低学年共にベスト4進出でした。


左:吉永君、右:村上君


左:川島君、右:砂原君


左:北川君、右:北山君


左:宮原君、右:川本君
準決勝の対局の結果、低学年は吉永君と川島君、高学年は北川君と宮原君が決勝に進出しました。
準決勝で敗退した低学年の子が、受付で勝敗を報告した後に席に戻り、綺麗に駒を並べてから退出していました。
敗退した直後で悔しいはずですが、対局姿勢として最後まで立派な振る舞いを見せてくれて、感心しました。
決勝戦
決勝戦は低学年の部と高学年の部とそれぞれ大盤も用意して行われます。
低学年の部の決勝戦は、愛知代表の吉永君と佐賀代表の川島君。
14時30分より対局が始まりました。


左:吉永君、右:川島君
会場では大盤が映し出され、棋譜の読み上げも行われます。
観客は固唾をのんで勝負の行方を見守りました。




会場の様子
対局は30分ほどで終了し、佐賀の川島君が勝利して優勝となりました。


優勝した川島君は将棋を始めてまだ1年程度とのこと。
わずか1年で低学年の全国チャンピンになるのは驚きですが、決勝戦の対局は優勝者に相応しい内容でした。
高学年になるとまた一段レベルが上がるかと思いますが、この優勝を自信にして更なる高見を目指してほしいと思います。


川島君
残念ながら2位に終わった吉永君でしたが、1年生時から各大会で活躍しており、今回の倉敷王将戦で実力を見せてくれました。
決勝戦では残念でしたが、全国2位は立派な成績です。
また地元に戻って頑張ってほしいと思います。


吉永君
続いて15時10分頃より高学年の部の決勝戦が行われました。
高学年の部決勝は滋賀県の北川君と京都の宮原君。5年生同士の対局です。


左:北川君、右:宮原君
戦型は宮原君の三間飛車に対し、居飛車で対抗する北川君。
互いの飛車を交換して中終盤に入りましたが、2筋の香攻めからペースを掴んだ宮原君が勝利しました。


決勝戦を終えた二人
宮原君は低学年の頃から県代表の常連で、今は関西研修会C1に所属されています。
予選から厳しい相手ばかりでしたが、6連勝で見事高学年の部で優勝を飾りました。
決勝戦では、優勝者に相応しい見事な寄せを見せてくれ、実力を証明しました。


宮原君
惜しくも2位の北川君は、公文杯西日本大会でもベスト8に入った実力者です。
昨年大会は思うような結果ではなかったですが、今年は大躍進。
予選から決勝戦までずっと強敵ばかりでしたが、見事決勝まで勝ち上がりました。
また5年生なので来年はさらに上を目指して頑張ってほしいと思います。


北川君
第24回全国小学生倉敷王将戦の結果詳細はアルスくらしきのサイトより見ることができます。
閉会式


高学年の部決勝戦が終了し、最後の閉会式を迎えます。
閉会式は、伊東市長の他、プロ棋士の方々も参列されて行われました。




まずは低学年の部より表彰。
優勝者には賞状とトロフィー、免状(二段)が授与されます。
入賞者には表彰状の他に、大山名人の扇子、菅井八段、福間倉敷藤花の色紙も授与されたようです。


表彰1


表彰2


入賞者の4名
続いて高学年の部です。
高学年の部も賞品は同じですが、優勝者の免状が三段になります。


表彰1


表彰2


入賞者の4名
親御さんから表彰状の写真をいただきましたので、掲載させていただきます。


表彰式の後には、審判長である菅井八段より大会の講評をいただきました。


最後に全員で記念撮影を行い、閉会式は終了となりました。
閉会式が終了したのは16時30分頃でした。


あとがき


第24回全国小学生倉敷王将戦は、朝8時半の開場から16時半の閉会まで滞りなく進行し、終了となりました。
全国各地の予選会を勝ち抜いた代表者128名が一斉に倉敷に集まり、優勝を目指して展開する全国小学生倉敷王将戦は、将棋を指す小学生の子供達憧れの舞台です。
この憧れの舞台に立つために、全国各地で予選会が開催され、その予選会でも熱い対局が繰り広げらました。
私自身、東京大会と茨城大会を観戦しましたが、どちらも熱気に包まれており、この都道府県大会でも多くの涙を目にしました。
その厳しい予選会を勝ち抜いた128名の代表者達。
憧れの倉敷、芸文館の舞台上で対局する子供達にとっては一生忘れることのない貴重な時間だったと思います。
この倉敷での経験を地元に持ち帰り、また地元の子供達と切磋琢磨しながら、更なる高みを目指してほしいと思います。
倉敷王将戦は今回で24回目。
主催された倉敷市、日本将棋連盟、倉敷市文化振興財団の方々は、今回の大会も入念な事前準備と当日の運営力で素晴らしい大会を作り上げました。
受付、開会式、予選リーグ、昼食、決勝トーナメント、指導対局、交流場、閉会式までスムーズに大会が進行し、選手や保護者に負担なく大会に参加できるように細かく配慮がなされておりました。
私は何人かのスタッフさんと会話させていただきましたが、皆さん一様に明るく前向きで、運営スタッフ全員が一致団結して本大会に臨んでいるように思いました。
また所々でスタッフさんと保護者の方が笑顔で会話している場面も見られ、この大会の雰囲気の良さも感じました。
全国小学生倉敷王将戦は、小学生の子供達にとっては数少ない将棋の全国大会です。
私も二人の息子と本大会を目指し日々一緒に将棋に取り組んできたこと、また倉敷の全国大会で緊張しながら息子の対局を見守っていたことを覚えています。
このような素晴らしい大会を開催していただいている倉敷市様、日本将棋連盟様、倉敷市文化振興財団様に感謝し、また本大会が今後も続き、子供達の棋力や将棋界の発展につながることを祈念して、この記事を終えたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が大会に参加された方々の思い出に、またこれから参加される方の参考になれば幸いです。
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