2022年11月3日に開催された彩の国小・中学生名人戦に参加しましたので、その模様を報告します。
彩の国小・中学生名人戦
彩の国小・中学生名人戦とは?
彩の国小・中学生名人戦は、毎年秋に埼玉県(彩の国)で開催されており、今年で第28回目です。
小学生の部が1995年の第1回大会から始まり、中学生の部が1999年の第5回大会から設けられました。
第6回大会(2000年)~第9回大会(2003年)の4大会は小・中学生合同開催(小学生と中学生のカテゴリー分けなし)となっております。
私が初めて長男君を連れて本大会に参加した第18回大会(2012年)は、小学生の部でプロ棋士の伊藤匠五段が小学4年生で優勝されています。
伊藤匠五段は第17回大会(2011年)も小学3年生で優勝されており、本大会を連覇しています。
低学年の時から力があったことがうかがえますね。
第26回大会(2020年)は新型コロナウィルスの影響で中止、第27回大会(2021年)は埼玉県在住者・教室在籍者限定で開催されました。
今回の第28回大会(2022年)は、3年ぶりに埼玉県以外からも参加が可能となり、埼玉、東京、神奈川、茨城など関東各地から参加者が集まりました。
彩の国小・中学生将棋名人戦の概要は下記の通りです。
開催日時 | 2022年11月3日(木・祝) 10:00受付/10:30開会 |
対象・カテゴリー | 小学生、中学生 小学生A級(三段以上) 中学生A級(三段以上) 小中学生B級(二段~1級) |
参加枠 | A級・B級合計で80人 |
参加費 | 1200円 (支部会員は1000円) |
申込方法 | 事前申込制:公式HP専用フォームより登録 申込期間:10月21日(金)~10月29日(土) |
備考 | 小中学生C1級(2~5級)、小中学生C2級(6級以下)は11月6日(日)に開催 |
A級は小学生と中学生が分かれますが、B級は小中学生合同のクラスとなっています。
A級の棋力目安が「三段以上」となっており、小中学生の棋力としてはかなりハイレベルです。
「三段以上」はそれこそ各県の代表になれるくらいの棋力。
B級「二段~1級」ですら、なかなかのレベルです。
関東の県代表クラスが集まるので、レベルの高い対局が見られます。
会場はカルタスホール(さいたま市浦和区)
埼玉県で開催される主要将棋大会はさいたま市浦和区のカルタスホールで開催されることが多いです。
私が参加した2012年大会以降本大会は全てカルタスホールで開催されています。
カルタスホールは、北浦和駅徒歩3分で北浦和ターミナルビルの4階にあります。
1階が伊勢丹のスーパーになっているので、それを目印にするとわかりやすいです。
北浦和駅からすぐなので、交通の便がいいのは助かりますね。
大会の方式・スケジュール
大会方式
本大会の大会方式は下記の通りです。
スイス式リーグ戦 次の①から⑥の順で順位を決める
- 勝数
- ソルコフ方式:全対局者の勝ち数の合計、不戦勝の場合は0点
- SB方式:勝った相手の勝ち数の合計、不戦勝の場合は0点
- 直接対決:当事者同士の勝ち負け
- 誕生日:ジュニア大会の場合は年少者
- 抽選:①~⑤までが同点の場合は抽選
対戦相手の勝ち星が順位に影響するため、強い相手とやった方が上の順位になりやすいシステムです。
明確に順位を決める基準が設けられているのはいいですね。
大会進行
今回の彩の国小・中学生将棋名人戦の進行は下記の通りでした。
- 10:00 受付~くじ引き
- 10:30 対局開始(午前:2対局)
- 11:30 順次昼食休憩
- 12:30 対局再開(午後:3対局)
- 15:30 閉会
本大会は約5時間半でした。
大人の一般大会に比べると進行は早かったです。
大会の模様
受付~開会式
受付
本大会は10時から受付が始まりました。
こちらで参加費を支払います。参加費は1200円ですが、支部会員は1000円で割引になります。
事前予約制なので受付はスムーズですぐに終わります。
受付後に対戦相手を決めるくじ引きも行われました。
このくじ引きで一回戦の相手が決まります。
開会式
10時30分から開会式が始まりました。
ここで、大会ルールの説明等が行われます。
本大会はA級とB級のみの参加で棋力は1級以上。
参加者全員が黙って主催者の説明を聞いているので、感心しました。
落ち着きと棋力は関係しているかもしれませんね。
参加人数 70人
- 中学生A級(三段以上):25人
- 小学生A級(三段以上):23人
- B級(1級~二段):22人
中学生A級には、今年度の中学生選抜で東京代表、埼玉代表、茨城代表が参加しており、また小学生時代に倉敷王将戦高学年代表(埼玉×2、千葉、茨城)や小学生名人戦県代表(埼玉×2、千葉)実績者もいて、早々たるメンバーです。
小学生A級も同様で、今年度の小学生名人戦県代表者が2人(神奈川、埼玉)、倉敷王将戦高学年代表者が4人(埼玉×2、千葉、茨城)が参加しており、さながら関東小学生将棋大会の様相を見せています。
対局開始
午前の部の対局が始まりました。
子供達は対局に集中しています。
保護者は談笑されている方、真剣に我が子の対局を観戦している方、外で待っている方とそれぞれです。
私は主に久しぶりに会った保護者の方や初めてお会いした方と談笑しておりました。
親将さんの知り合いが増えてくると大会がより楽しくなります。
お昼休憩
2対局を終えた子から順次お昼休憩に入ります。
お昼休憩は12時半までです。
私は次男君の2対局目が12時前に終わり、感想戦もやっていたのでコンビニで買ったおにぎりとパンを昼食にしました。
周りの親御さんはコンビニで買われた方が多かったようですが、外に食べに行かれた方もおられました。
時間があれば、近くの日高屋で昼食をとる予定でした。
対局再開
午後の部は3局です。
ここから優勝争いが始まるので、俄然対局に熱が入ってきます。
小学生の部A級では全勝者同士の1時間を超える白熱した対局もありました。
先に対局を終えたのはB級。中学生A級、小学生A級の順で5対局が終わり、順位が確定していきました。
本大会は15時過ぎには全対局が終了しています。
閉会・大会結果
先に対局が終了したB級から順に上位5人が表彰されます。
入賞者の賞品は図書カードです。
せっかくなので棋書を買って、より強くなってほしいですね。
大会結果()内数字は学年
優勝 | 準優勝 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
中学生A級 | 増田優介 (埼玉3) | 泉田 遼 (茨城1) | 笠原悠希 (東京2) | 徳永研吾 (千葉2) | 滝上昊生 (埼玉1) |
小学生A級 | 尾﨑篤泰 (千葉5) | 小栁伯雄 (埼玉6) | 藤森舜太 (埼玉5) | 菅谷武琉 (神奈川5) | ー |
B級 | 山崎大芽 (神奈川3) | 垣本悠太 (埼玉3) | 溝内優心 (埼玉5) | 藤倉圭吾 (埼玉5) | ー |
閉会式を終えて、15時半にカルタスホールを後にしました。
大会を終えて
彩の国小中学生名人戦に参加したのは今回で10回目でした。
今回も関東各地から県代表クラスの強豪が集まり、関東大会と言ってもいいぐらいのレベルの高い大会になりました。
子ども達も普段対局できない相手と真剣勝負ができて、いい経験を積むことができたように思います。
大会運営も、受付から開会式、対局、昼食、対局、閉会まで5時間半で5対局と非常にスムーズな運びでした。
中には感想戦に夢中になって勝ち負けの報告が遅れる子もいましたが、運営スタッフが頻繁に会場を見て回り、対局結果を確認されていました。
コロナ禍の中で、2020年度が中止、2021年度が埼玉限定で小規模開催でしたが、今回の大会が2019年度以前の規模に戻りつつあることを嬉しく思います。
同日に東京で別のこども大会が開催されていたこともあり、参加者が分散されたようにも思いますが、来年度以降も本大会が盛り上がることを切に願っております。
では本記事はこの辺で。
2022年度彩の国小中学生将棋名人戦の記事でした。
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