将棋大会で使用される「対局時計」。
今回2022年12月に再販されたシチズン製の最新機種「DIT-50」を購入・使用しましたので、DIT-50の概要や使用感を報告します。
感想だけでなく、特徴や設定方法などもわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- DIT-50の概要・外観
- DIT-50の購入方法
- DIT-50の設定方法
- DIT-50の使用感想
- 長男(高3)と次男(中2)を持つ親将(親将歴12年)
- 日本将棋連盟茨城常南支部役員 広報部長
- 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ二段
- 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営
本記事は、シチズンTIC株式会社様よりご了解をいただき、公式ホームページに掲載されているDIT-50の写真や図柄を一部使用しています。
ザ・名人戦とは?
「ザ・名人戦」は、時計で有名なCITIZENのグループ会社であるシチズンTIC株式会社が生産・販売している対局時計で、将棋、囲碁、チェスの大会で広く一般に使用されています
対局時計は、チェスクロックとも呼ばれています。
1987年に初代「ザ・名人戦(DIT-10)」が発売されていますが、現在販売されている5代目のDIT-50まで30年以上に渡り将棋愛好家に使用されています。
初代機 DIT-10(1987年11月発売)
初代機DIT-10は発売されてから30年以上が経ちますが、今も将棋大会で使用されています。
初代機を使ったことがある方も多いのではないでしょうか。
二代機、三代機 DIT-20、DIT-30(2004年4月発売)
DIT-20とDIT-30の違いについて、製造元のシチズンTIC株式会社様に問い合わせしました。
機種に明確な違いはないが、機器の右下に型番があるかないかの違いとのことです。
右下に型番がなければ「DIT₋20」になります。
四代機 DIT-40(2008年7月発売)
五代機 DIT-50(2019年3月発売、2022年12月再販)
この記事では、最新のDIT-50を紹介しています。
ザ・名人戦(DIT-50)概要
ザ・名人戦(DIT-50)とは?
DIT-50は、2019年3月に前作DIT-40の後継機として発売されました。
ザ・名人戦はDIT-10の初代機からDIT-40まで青を基調としたカラーでしたが、DIT-50はシルバーで過去の機種と比べて一目でわかるようになっています。
DIT-50は2020年5月に新型コロナウイルスの影響による部品不足により、一旦販売が中止されておりました。
新しい対局時計が世の中に供給されなくなり、中古市場では対局時計が高騰するなどの問題が発生するなどしていましたが、2022年12月に再販されるようになりました。
このDIT-50が世の中に供給されるようになって3年が経ち、このシルバーの対局時計も将棋大会で目にする機会が増えてきています。
では、DIT-50がどのような対局時計なのか見ていきましょう。
ザ・名人戦(DIT-50)スペック
DIT-50のスペックは下記の通りです。
DIT-50 | スペック |
---|---|
寸法 | H98mm×W170mm×D62mm |
質量 | 約330g ※公式サイトでは約400g |
ケース | プラスチック製(ABS樹脂) |
表示 | ・反射型液晶 ・数字: 7セグメント4桁×2(持ち時間表示) 7セグメント2桁×2(秒読み表示) ・マーク:ルール(1~6)、コロン ・音声:日本語、英語、ブザー音 ・中断、ハンデ、電池警告、音量 ・発行ダイオード(LED)×2 |
時間設定 | ・時間(1分単位で0分~99時間59分まで設定可能) ・秒(1秒単位で0秒~60秒まで設定可能) ・回数(1回単位で0回~99回まで設定可能) |
時間精度 | ±0.5秒(常温10時間) |
電池 | 単2型乾電池 1.5V×2本 |
前回のDIT-40に比べて、軽量かつコンパクトになっています。
DIT-50はシチズンTIC株式会社の公式ホームページでも詳しく掲載されています。
公式ホームページからカタログや取扱説明書をダウンロードすることも可能です。
設定できるルール
DIT-50で設定できるルールは下記の通りです。
ルール | 内容 |
---|---|
0表示なし | 持ち時間が切れた後、1手ごとの秒読み(秒読みは1回限り) ※秒読みの設定を「0」にすると切れ負けルールになる。 |
1 | 持ち時間が切れた後、1手ごとの秒読み(秒読みを複数回設定できる) ※秒読みを1回に設定すると、上の「表示なし」のルールと同じ。 |
2 | 持ち時間が切れた後、1手ごとの秒読みと規定時間、規定回数の考慮時間 (主にNHK杯などで採用) |
3 | 持ち時間が切れたら終了。ただし着手ごとに一定時間が加算される (フィッシャー) |
4 | 持ち時間が切れた後、規定手数ごとに規定時間が繰り返される (カナダ式) |
5 | 着手ごとに時間が加算される。持ち時間内に規定手数をクリアした後、一手ごとの秒読み。 (チェス国際) |
6 | 持ち時間内に規定手数をクリアした後、一手ごとの秒読み。 (シャンチー国際) |
7つのルールが設定できますが、将棋のアマチュア大会ではほぼ「表示なし」の設定(持ち時間+秒読み)になります。
購入方法
DIT-50を子供にプレゼントしたい。
家電量販店で売ってますか?
DIT-50は主にAmazonや楽天などのネット通販で購入が可能で、私自身もAmazonから購入しました。
シチズンTIC株式会社様によると、日本将棋連盟(千駄ヶ谷)や日本棋院(市ヶ谷)に卸(おろ)しているものの、一般の家電量販店などへの販売はしていないようです。
Amazonや楽天などでは多くの会社が販売していますので、価格を比較しながら検討することができますよ。
外観
DIT-50の外観について、ケースの梱包状態から中身までを紹介します。
DIT-50は、黒と白を基調とした段ボールの箱に梱包されています。
段ボールの箱を開けるとまずは説明書が出てきます。
さらにその下にビニールで丁寧に包まれた本体と単二電池×2個が梱包されています。
本体、電池を取り出します。
ケースの中に入っているものは、本体、説明書、電池の3つになります。
続いて本体を見ていきましょう。
正面です。
液晶の表示画面とその下に設定の各ボタンがあります。
上側には着手ボタンが着いています。
背面です。
特になにもありませんので、こちらに識別用の名前を書いたり、貼ったりするのがいいでしょう。
底部です。
DIT-50の特徴として、底部に電源ON/OFFのスイッチがあります。
過去のザ名人戦シリーズには電源ON/OFFのスイッチはありませんでした。
DIT-10は電源OFF機能がそもそもついておらず、電源OFFにするには対局が終了してそのまま放置すると自動的に電源が切れるというものでした。
またDIT-20~40は「電源」もしくは「POWER」ボタンを長押しして電源をON/OFFにします。
底部に電池を入れるスペースもあります。
こちらに単2電池を2個入れます。
電池を入れて、電源スイッチをONにすると液晶画面に表示がでます。
DIT-50には、取扱説明書と一枚モノの簡易説明書も入っています。
操作方法がわからない場合はこちらを確認しましょう。
DIT-50は軽い
前述しましたが、DIT-50の特徴として、DIT-40より小さくなっています。
私は、このDIT-50を初めて手に取った時、「軽いな」と感じました。
説明書には、DIT-50の重量は約400gと記載されており、この400gは他のDITシリーズと変わりません。
とは言え体感的には軽かったので、実際の重さはどうなのか、全ての機種を電池を入れて量ってみました。
(DIT-20は30と同じなので、省いています。)
結果は下記の通りです。
ザ・名人戦(DITシリーズ)重量
- DIT-10:403.5g
- DIT-30:398.5g
- DIT-40:406.0g
- DIT-50:329.5g
上記の通り、やはりDIT-50は軽かったです。
平均すると他の機種よりも約70g軽いです。
実際に大会で運営されると、たくさんの対局時計を会場まで運ぶケースがあります。
例えば100人参加の将棋大会だと、必要な対局時計は50台。
70g軽いと70g×50台で3.5㎏分の軽さになります。
台車などで大量に運ぶ際は楽になりますね。
ザ・名人戦(DIT-50)設定
設定方法
電源をONにしたら液晶に表示がされるので、ここでは対局時計の設定方法について解説します。
電源を入れたら、まず音声と音量の設定をしましょう。
音声・音量の設定方法
- 〔+〕ボタンを押すと日本語⇒ENG(英語)⇒無表示(ビープ音)…の順に音声が鳴ります。
- 〔-〕ボタンを押すと逆の順に音声が鳴ります。
- 選択する音声で、〔設定/決定〕ボタンを押します。
- 左側の音声設定が完了し、右側の音声設定に移ります。
- 下の写真では、無表示のビープ音の設定にしています。
右側の音声も左側の音声設定と同様の手順で設定します。
※右側が緑色に点灯している状態です。
- 〔+〕ボタンを押すと日本語⇒ENG(英語)⇒無表示(ビープ音)…の順に音声が鳴ります。
- 〔-〕ボタンを押すと逆の順に音声が鳴ります。
- 選択する音声で、〔設定/決定〕ボタンを押します。
- 右側の音声設定が完了し、音量の設定に移ります。
最後に音量を設定します。
- 〔+〕ボタンを押すと音量レベルが、無音⇒1⇒2⇒3の順に音量の表示が出て、音声が鳴ります。
- 〔-〕ボタンを押すと逆の順に出ます。
- 選択する音量で〔設定/決定〕ボタンを押します。
- 音量・音声の設定完了
対局中でも音声・音量設定の変更は可能です。
「中断」ボタンを押してから上記設定手順で変更できます。
音量・音声設定の次はルールの設定です。
DIT-50は7つのルールが設定できますが、こちらでは一般的に将棋大会で使用される「持ち時間○○分、切れたら○○秒」の設定方法について解説します。
他のルールを設定したい方はシチズンTIC株式会社様のホームページから説明書をダウンロードできるので、そちらをご覧ください。
ルールの設定方法
- 〔中断〕ボタンと〔+〕ボタンを同時に長押しします。⇒ルール番号が点滅します。
- 〔中断〕ボタンを押したまま〔+〕または〔-〕ボタンでルール番号を切り替え、選択したいルールが表示されたら〔中断〕ボタンを離します。
- 「持ち時間○○分、切れたら○○秒」は、「0」になります。
- 設定時以外はルール番号「0」は表示されません。
ルールの設定は知らないとできないので、ぜひ覚えておきましょう。
〔中断〕ボタンと〔+〕ボタンを使います。
「持ち時間15分、切れたら30秒未満」を例にして設定します。
- 〔時〕ボタンと〔+〕または〔-〕ボタンを同時に押し、0~99時間までの設定したい持ち時間で〔時〕ボタンを離します。
- 時間は「0」で設定します。
- 〔分〕ボタンと〔+〕または〔-〕ボタンを同時に押し、0~59分までの設定したい持ち時間で〔分〕ボタンを離します。
- 分は「15」で設定します。⇒持ち時間15分
- 〔秒読み〕ボタンと〔+〕または〔-〕ボタンを同時に押し、0~59秒までの設定したい秒読み時間で〔秒読み〕ボタンを離します。
- 秒読みは「30」で設定します。⇒秒読み30秒
- ルールの設定完了
前機種のDIT-40から設定方法が大きく変わっています。
初代のDIT-10と設定方法が似ているので、慣れると簡単に設定できます。
ハンデ戦の設定方法
対局中に対局時計でトラブルが発生し、対局時計を変更する際、トラブルが発生した時間に合わせて設定する(ハンデをつける)ことがあります。
ここではハンデ戦の設定方法について解説します。
例では、左側を「持ち時間15分、切れたら30秒未満」、右側を「持ち時間ゼロ、切れたら20秒未満」に設定します。
- 〔時〕ボタンと〔ハンデ〕ボタンを同時に押すと、「時」の設定ができます。
- 初めは左側・右側同時の設定画面になります。
- 〔時〕ボタンはそのまま押し続け、もう一度〔ハンデ〕ボタンを押すと左側の設定に移ります。
- 〔時〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで左側の「時」を設定します。
- 例では左側の時間は「0」に設定します。
- 〔時〕ボタンはそのまま押し続け、再度〔ハンデ〕ボタンを押すと右側の設定に移ります。
- 〔時〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで右側の「時」を設定します。
- 例では右側の時間も「0」に設定します。
- 〔時〕ボタンを離すと設定が完了します。
続けて「分」の設定を行います。
- 〔分〕ボタンと〔ハンデ〕ボタンを同時に押して、「分」の設定をします。
- 初めは左側・右側同時の設定画面になります。
- 〔分〕ボタンはそのまま押し続け、もう一度〔ハンデ〕ボタンを押すと左側の設定に移ります。
- 〔分〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで左側の「分」を設定します。
- 例では左側の「分」は「15」に設定します。
- 〔分〕ボタンはそのまま押し続け、再度〔ハンデ〕ボタンを押すと右側の設定に移ります。
- 〔分〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで右側の「分」を設定します。
- 例では右側の「分」は「0」に設定します。
- 〔分〕ボタンを離すと設定が完了します。
続いて「秒読み」の設定を行います。
- 〔秒読み〕ボタンと〔ハンデ〕ボタンを同時に押して、「秒読み」の設定をします。
- 初めは左側・右側同時の設定画面になります。
- 〔秒読み〕ボタンはそのまま押し続け、もう一度〔ハンデ〕ボタンを押すと左側の設定に移ります。
- 〔秒読み〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで左側の「秒読み」を設定します。
- 例では左側の「秒読み」は「30」に設定します。
- 〔秒読み〕ボタンはそのまま押し続け、再度〔ハンデ〕ボタンを押すと右側の設定に移ります。
- 〔秒読み〕ボタンはそのまま押し続け、〔+〕または〔-〕ボタンで右側の「秒読み」を設定します。
- 例では右側の「秒読み」は「20」に設定します。
- 〔秒読み〕ボタンを離すと設定が完了します。
ハンデの設定をすると、「ハンデ」のマークが表示されます。
〔ハンデ〕ボタンを使えば簡単に設定できますよ。
千日手の先後の入れ替えが簡単
千日手が発生した場合、先手と後手を入れ替えて初手から対局を再開しますが、時計の持ち時間は千日手が発生した時点から再開します。
先手と後手が入れ替わるので時計の位置も反対になるのですが、その場合対局時計を千日手が発生した持ち時間に右側と左側を入れ替えないといけません。
運営側としては対局時計の設定に手間がかかるために、千日手が発生しても時計の位置は変わらずのローカルルールを採用している所が多いですが、このDIT₋50は時計の右側と左側を簡単に入れ替えることができます。
ここでは千日手発生時の左右の画面を入れ替える方法を解説します。
「中断」した際は、右側にコーヒーカップの表示がでます。
これで左右が入れ替わります。
元に戻す際は再度〔ハンデ〕ボタンを長押しします。
操作は簡単!
一瞬で入れ替わります。
対局時計の確認ポイント
対局前に時計の設定内容を確認することをおススメします。
将棋大会の場合、対局時計の設定は運営側が行っておりますが、たまに設定を間違えたり、抜けていることもあるためです。
対局時計の確認ポイントは下記の6つです。
対局時計の確認ポイント
- 対局ルール
- 持ち時間
- 秒読みの有無、時間
- 音声
- 音量
- 電池残量
以下それぞれ見ていきます。
対局ルール
対局ルールは、運営側から説明がありますが、一般の将棋大会では、「持ち時間○○分、切れたら30秒未満で指す」もしくは「持ち時間○○分、切れたら負け」が一般的です。
大きな大会では「切れたら60秒未満で指す」もあります。
DIT-50の場合は、液晶画面の下部に表示がなければ上記ルールで設定されています。
無表示なので、気になる方は〔-〕ボタンを長押しすれば、「0」の表示が出てきます。
「0」の表示がでれば、「切れ負けか秒読み」のルールに設定されています。
液晶の下部に何も表示がなければ、ルールは設定されていると覚えておけば問題ないです。
持ち時間
持ち時間が正しく設定されているかを確認しましょう。
液晶上部の大きな数字が持ち時間です。
秒読みの有無・時間
秒読みの有無と時間が正しく設定されているかを確認しましょう。
下部左側・右側についてる小さな数字が秒読みの時間です。
この時間が「0」の場合は秒読みなしの切れ負けルールになっています。
DIT-50での「持ち時間15分、切れたら30秒未満」の確認方法を解説していますが、DIT-50ではこのルールを別の方法(ルール1)で設定することもできます。
その場合の表示内容は下記になります。
「ルール1」で設定されている場合は、ひと目で秒読み時間がわかりません。
〔ー〕ボタン長押しすれば、秒読み時間が表示されますので、確認しましょう。
運営者によっては、この方法で設定している場合もあるのでご注意ください。
音声
音声が何で設定されているか確認しましょう。
一般的なのは「ビープ音」です。
これは初代DIT-10がこの設定のみなので、広く一般的に使用されています。
DIT-50の場合、「ビープ音」は無表示になっています。
日本語、英語に設定されている場合は下記の表示が出ます。
個人的には時計の違いで音声が変わるのは対局者もやりにくいと思うので、DIT-50もビープ音で設定することをおススメします。
もちろん運営者によっては日本語で設定している場合もあります。
英語はまずないので、英語で設定されていたら誤りです。変更を要請しましょう。
音量
音量を確認しましょう。
音量の表示は右側の秒読み数字の横にあります。
音量設定は、ゼロ、1、2、3の四段階になります。
音量ゼロの場合は音が鳴らないので、音を鳴らすように設定しましょう。
(設定方法がわからない場合はすぐに運営側に声をかけましょう)
秒読み時の音量は勝敗に直結しますので、音量は2、もしくは3がおススメです。
電池残量
最後に電池残量を確認しましょう。
電池残量は、右側の音量横に表示されます。
表示がされていない場合は、電池残量が十分に残っていることを示していますので、電池表示がなければ電池は問題ないと判断してください。
電池残量表示は、「表示なし(電池残量あり)」、「表示あり(そろそろ交換)、「表示あり(交換)」の三段階で表示されます。
「表示あり(交換)」の表示が出ていれば、電池の交換を運営側に要請しましょう。
ザ・名人戦(DIT-50)使用感想
DIT-50を実際の対局で使用してみました。
また息子兄弟にも設定から実際の対局にも使ってもらい、使用感を聞いています。
DIT-50使用感想
- 対局時計が明らかに軽くなった。
- ボタンの押し具合やビープ音は従来の「ザ名人戦」と変わらず、違和感なし。
- 秒読みの表示が出ており、ひと目で設定内容が確認できるので安心。
- 設定方法が初代DIT-10と似ており簡単。ただしルール設定だけは知らないとできない。
- 前機種DIT-40のダイヤル式に慣れていると初めは違和感がある。
両対局者の様子を見ていて、時計の操作や音に気を取られることなく、対局に集中できていた様子でした。
ボタンの押し具合も良好とのことです。
最後に着手ボタンをゆっくり押してみてどの辺りで反応するかを確認してみました。
結果、ちょうど真ん中辺りで反応していました。
よって、軽くボタンに触れただけでは反応せず、かと言って強く叩く必要もありません。
たまに対局時計の着手ボタンを強く叩く人を見かけますが、なんらかの負荷がかかり故障の原因にもなるので、できれば優しく押してほしいと思います。
ザ・名人戦(DIT-50)あとがき
DIT-50の概要や使用感を書いてきました。
先日参加した地方大会では、このDIT-50が全対局時計の半分ほどを占めておりました。
初代DIT-10がそろそろ寿命になってきているのもあり、今回紹介したDIT-50が設定のしやすさやその機能性からみても今後大会時の主力対局時計に置き換わっていくように思います。
対局時計は、将棋大会の上位クラスになると必ず使用します。
初心者・初級者の頃はなかなか対局時計を使用する機会がないので、慣れるまでに時間がかかるかと思います。
ただし、対局時計を違和感なく扱う様、特に秒読み時に30秒ぎりぎりまで考える様は傍(はた)から見るとカッコいい。
これだけでも上級者・有段者のように見えます。
対局時計はなかなか高価なものですが、特に兄弟やご家族で将棋を楽しんでおられる方は将棋盤や駒と合わせて対局時計も一家に一台持っておいてもいいのではないでしょうか。
大きな大会前の練習にも活用できるかと思います。
我が家も、テーブルマークや公文杯などの大きな大会前には、その大会ルールに合わせて時計を設定し、兄弟で練習していました。
以上、最新のシチズン製対局時計「ザ・名人戦(DIT-50)」の報告でした。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。
今回のDIT-50の記事を作成するにあたり、販売元のシチズンTIC株式会社のご担当者様には何度も問い合わせをさせていただきましたが、毎回丁寧なご返事・ご回答をいただきました。
また本記事を作成するにあたり、シチズンTIC株式会社様ホームページの画像や図柄の使用許可もいただきました。
シチズンTIC株式会社関係者様には深く御礼を申しあげます。ありがとうございました。
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