5月7日(日)に開催された第22回全国小学生倉敷王将戦の茨城県大会を取材しましたので、その模様を報告します。
・2023年第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会の模様
- 長男(高3)と次男(中2)を持つ親将(親将歴12年)
- 日本将棋連盟茨城常南支部役員
- 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ二段
- 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営
全国小学生倉敷王将戦 茨城県大会
全国小学生倉敷王将戦とは
毎年夏に岡山県倉敷市で開催される全国小学生倉敷王将戦。
小学生の将棋タイトルでは、公文杯小学生将棋名人戦と並ぶ全国規模の権威ある大会です。
倉敷王将戦は、小学生名人戦と同じく全国各都道府県で予選会が行われ、全国大会に出場する代表者を決めます。
小学生名人戦は都道府県で代表者は1名だけですが、倉敷王将戦は高学年の部と低学年の部が分かれているため、各都道府県の予選会で高学年代表と低学年代表を決めることになります。
低学年の部で都道府県代表になれるチャンスがあるのも魅力ですね。
倉敷王将戦の全国大会は、高学年の部・低学年の部共に64名が参加します。
東京都や大阪府などの人口の多い都道府県や岡山近郊の広島県、香川県などは2名の代表枠があり、また大山名人にゆかりある青森県おいらせ町、倉敷市などは市町村単位で代表者を選出できます。
過去の茨城県大会
茨城県大会は、一般の都道府県同様に高学年と低学年1名ずつの代表枠です。
過去10年の代表者と全国大会の成績は下記の通りです。 ※2020年大会は中止
年 | 低学年 | 高学年 |
---|---|---|
2012 (第11回) | 正道 直(2年) 予選 2勝 | 天野倉優臣(6年) 予選 2勝 |
2013 (第12回) | 正道 直(3年) 予選 3勝 優勝 | 司子晴登(6年) 予選 1勝 |
2014 (第13回) | 泉田俊輔(3年) 予選 1勝 | 正道 直(4年) 予選 3勝 ベスト8 |
2015 (第14回) | 横瀬健大朗 予選 2勝 | 泉田俊輔(4年) 予選 1勝 |
2016 (第15回) | 庄司越太(3年) 予選 1勝 | 正道 直(6年) 予選 3勝 優勝 |
2017 (第16回) | 泉田 遼(2年) 予選 2勝 | 大庭寿通(5年) 予選 1勝 |
2018 (第17回) | 泉田 遼(3年) 予選 2勝 | 村上千紘(6年) 予選 3勝 ベスト8 |
2019 (第18回) | 土山敬大(3年) 予選 2勝 | 宝田創太(6年) 予選 1勝 |
2021 (第20回) | 中村清之介(1年) 予選 2勝 | 泉田 遼(6年) 予選 3勝 3位 |
2022 (第21回) | 伊藤健太郎(3年) 予選 2勝 | 石原成流(5年) 予選 2勝 |
正道直さんが、2013年(第12回大会)の低学年部門、2016年(第15回大会)の高学年の部門で全国優勝をされています。
2023年度第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会は、5月7日(日)茨城県取手市の取手福祉会館にて開催されました。
本大会の主催は日本将棋連盟茨城県支部連合会で、大会運営は主管の日本将棋連盟茨城常南支部が行います。
本大会には茨城県支部連合会から斎藤副会長や矢代日立支部長が運営のお手伝いにお越しになられてました。
会場準備
茨城県大会の受付は、9時20分から始まります。
私は次男と共に茨城常南支部の運営スタッフの一員として9時前に会場入りしました。
当日はあいにくの雨模様です。
天候が悪い中、何人の方が来られるか気になるところです。
会場は取手福祉会館の3Fにある講座室Cと和室を使用します。
メイン会場となる講座室Cは低学年部門と高学年部門の対局に使用され、和室はC級交流戦、指導対局、保護者休憩室、運営スタッフの事務室として使用されました。
会場設営は、①対局席設営、②保護者席設営、③将棋盤・駒の設置、④対局時計の設置、⑤受付の設営とできることから手分けして進めていきます。
早めに来られた保護者の方や選手の方、ひたちなか支部の池田さんも一緒になって会場設営を手伝っていただきました。
受付~開会式(9:10~10:30)
受付・抽選
9時過ぎになると選手・保護者の方が来場されます。
受付は会場外に一度設置したのですが、雨風が強くなったため、会場内に移動させました。
受付を終えた子どもたちはおのおのに分かれて開会式を待ちます。
すでに練習将棋をやっている子もちらほら。
受付が終了し、予選対局の組み合わせ抽選を行います。
袋の中から緑のブラカードを引きます。
プラカードに書かれている番号が予選対局の枠になります。
参加人数
受付を終えて、茨城県大会の参加人数は下記の通りとなりました。
参加者は北は日立、西は古河、東は鹿島など茨城県各地から来られています。
- 高学年の部:38名(30名)
- 低学年の部:14名(10名)
- 交流クラス(C級):13名(7名) 合計65名(47名)
昨年と比べて参加者が18名増となりました。
合計65名の参加者は茨城県大会としては過去最高になります。
- 取手市:5名
- つくば市:23名
- ひたちなか市:3名
- 守谷市:9名
- 牛久市:2名
- 水戸市:3名
- つくばみらい市:3名
- 神栖市:2名
- 鹿嶋市:1名
- 土浦市:3名
- 古河市:4名
- かすみがうら市:3名
- 日立市:1名
- 阿見町:1名
開会式
全ての抽選を終えて、開会式が始まりました。
開会式の進行は下記の通りです。
- 日本将棋連盟茨城県支部連合会/斎藤副会長 ご挨拶
- 日本将棋連盟茨城常南支部/美馬支部長(大会審判長)ルール説明
私も開会式に簡単にご挨拶をさせていただきました。
大会の模様を記事にすること、その際に写真を掲載させていただく旨を説明させていただきました。
大会方式
茨城県大会の大会方式は下記の通りです。
- 高学年の部、低学年の部、交流戦(C級)の部の3部門
- 高学年の部と低学年の部の優勝者は、県代表として全国小学生倉敷王将戦の全国大会に出場する
- 高学年の部、低学年の部
- 対局時計を使用(持ち時間20分、切れたら1手30秒未満)
- 予選リーグ後(2勝通過2敗失格)、通過者は代表を決めるトーナメントに参加
- 失格者は代表権のないB級トーナメントに参加
- 代表トーナメント、B級トーナメントは全ての順位を決める対局を行う
- 交流戦(C級)の部
- スイス式トーナメント5回戦(対局時計は使用しない)
- その他
- アマ強豪の指導対局あり(対局の合間や全ての対局を終えた選手が自由に参加できる)
トーナメント戦は全ての順位を決める対局が行われます。
よって、トーナメント戦だけでも全員2~5局を対局します。
本日の賞品は、参加者全員に表彰状と参加賞。
高学年と低学年の部の優勝者2名には、トロフィーと鎌田女流二級の色紙、将ックスの靴下が贈呈されます。
将ックスとは?
「将棋×ソックス=将ックス」という子ども用将棋駒の靴下です。
将棋好きお子さんの誕生日など、プレゼントにいかがでしょうか。
午前の部(10:30~12:00)
予選対局(高学年の部、低学年の部、交流戦の部)
10時35分、斎藤副会長の号令で高学年の部、低学年の部の予選対局が始まりました。
子どもたちの対局姿は真剣そのもの。
駒音だけがパチパチと会場に鳴り響きます。
予選リーグ対局の様子
また隣の和室でも交流戦(C級)スイス式トーナメントも開始されました。
勝敗が決まると、対局者は受付に報告に来ます。
受付には予選リーグの対局表をホワイトボードに貼り付けており、そこに結果を記入していきます。
スタッフの森さん、小川さん、鎌田さん、辻悠久さんが結果の記入と、次の手合いをつけて、予選リーグを進行していきます。
30分もすると、2勝者と2敗者が出てきます。
2勝者は代表決定トーナメントへ、2敗者はB級トーナメント戦に回ります。
午前の対局を終えた選手の一部は、運営側で用意した指導対局を受けていました。
指導対局には、アマ強豪の北村さん、池田さん、中学生の泉田遼君が二面指しで担当してくれました。
指導対局は午後も実施され、20名ほどのお子さんがアマ強豪に駒落ちや平手で挑戦されていました。
平手でアマ強豪に勝っているお子さんも数名いました。
みなさん強いですね。
午前の部の対局中に、元プロ棋士で現在茨城県潮来市で教室を開かれている永作芳也先生も観戦に来られました。
永作先生は閉会式まで子供たちの対局を観戦され、低学年の部と高学年の部の決勝戦後には感想戦に入られ、自身の見解を述べていただきました。
後で対局者に聞くと、自分が見えていなかった手をたくさん指摘されて大変勉強になったとのことでした。
永作先生は、日本将棋連盟を30年前に退会されましたが、現在は潮来市、行方市で子ども向けに将棋教室を開いておられます。
年に一回の子ども将棋大会「永作杯」も開催しており、普及活動に尽力されています。
30年ぶりの駒…元プロ棋士が郷里・茨城で将棋教室 「第2の藤井」誕生の夢(1/2ページ) – 産経ニュース (sankei.com)
午前の部が終了し、午後のトーナメント戦の組み合わせが決まりました。
トーナメント表の前には保護者、参加者が集まってきます。
昼休憩
予選対局を終えた選手は、午後の部(トーナメント戦・交流戦の続き)まで休憩となります。
昼食は、会場内や駐車場の車内、取手福祉会館の喫茶店などみなさんおのおので食事をします。
また食事を終えた子どもたちは集まりながらワイワイ遊んでいます。
昼食休憩中も裏方スタッフは大忙し。
辻副部長が、限られた時間の中で午後の部のトーナメント表を作成しています。
午後の部(12:30~15:30)
12時30分より午後の部が始まりました。
午前の予選リーグの結果を受けて、高学年の部・低学年の部ともに代表トーナメント戦、B級トーナメント戦に分かれます。
午後の部は下記の通り5つのクラスで対局が進行しました。
- 交流戦(C級スイス式トーナメント、午前の続き)
- 低学年の部 B級トーナメント戦
- 低学年の部 代表トーナメント戦
- 高学年の部 B級トーナメント戦
- 高学年の部 代表トーナメント戦
本大会を主催した茨城常南支部は、参加した子供たち全員が「将棋大会に参加してよかった」と思えるように、できる限り対局数を多くし、また参加者全員に表彰状を贈呈しています。
トーナメント戦も負けたら終わりではなく、負けても最終の順位を決めるまで対局があります。
例えばベスト8で敗れると5位決定トーナメントが別で設けられ、5~8位を決める対局が4人で行われます。
よって、ベスト8敗退者もあと2局は対局することになります。
交流戦の部(C級)
本大会では、将棋を始めたばかりの初心者から初級者(5級以下)を対象に交流戦の部(C級)を設けました。
交流戦の部は、小学生以下なら誰でも参加が可能です。
交流戦はスイス式トーナメント5回戦で午前の部から開始し、午前2局、午後3局が行われました。
交流戦には茨城県各地から来られた14名のお子さんが参加されています。
5回戦の対局の結果、有澤君(2年生)が5連勝で優勝しました。
交流戦の部の上位入賞者は下記の通りです。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 交流戦の部上位入賞者(敬称略)
(計13名参加)
- 優勝:有澤信友(2年 古河市)
- 2位:鮎川燕成(2年 古河市)
- 3位:飯田恵梧(3年 つくば市)
- 4位:梅田晴生(2年 つくば市)
交流戦の部はトーナメント戦に先立って、表彰式が行われました。
有澤君と鮎川君は、来年低学年の代表を目指してほしいですね!
トーナメント戦
さて、講座室Cにおいては、低学年の部と高学年の部のトーナメント戦も始まっています。
トーナメント戦対局の様子
低学年の部(B級トーナメント戦)
低学年の部のB級トーナメント戦は、予選リーグ敗退者の計6名で行われました。
結果、3連勝の吉川君が優勝しました。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 低学年の部 B級トーナメント 上位入賞者(敬称略)
(6名参加)
- 優勝:吉川晴葵(3年 つくば市)
- 2位:髙丸泰樹(2年 日立市)
- 3位:池田礼緯(3年 つくば市)
- 4位:來住隼佑(3年 神栖市)
低学年の部(代表トーナメント戦)
低学年の部の代表トーナメントは、予選リーグで2勝通過した8名が参加しました。
一回戦を終えて、ベスト4が出揃いました。
低学年の部/準決勝に進出した4名
茨城県大会では、低学年、高学年共に準決勝から棋譜を採譜します。
好局であれば、茨城新聞に掲載されることがあります。
準決勝対局の様子
激闘の結果、中村君が中岡君に、北村君が池本君に勝利し、決勝にコマを進めました。
いよいよ決勝戦です。
決勝戦と合わせて三位決定戦も行われます。
低学年/決勝戦・三位決定戦(敬称略)
- 決勝戦: 北村達明 ― 中村清之介
- 三位決定戦: 池本明良 ― 中岡俊二郎
決勝戦のお二人は、1年生の頃から同じ教室に通っており、お互い知り尽くした間柄です。
1年生の時からすでに低学年の全国レベルだった中村君に北村君がどこまで迫れるかに注目していました。
決勝戦・三位決定戦の様子
三位決定戦の2年生対決は池本君が中岡君に勝利しました。
池本君は初出場ながら3位は立派な成績です。
池本君と中岡君は2年生なので、来年が楽しみですね。
決勝戦は角換わりの将棋。
どっちに転ぶかわからない迫力の終盤戦でしたが、激闘の末中村君が勝利しました。
中村君は、一昨年大会でも代表となり、1年生ながら全国大会でも2勝している実力者。
昨年は惜しくも決勝戦で敗れましたが、その後テーブルマークこども大会/関東大会の低学年部門で優勝するなど実力を証明してきました。
高学年の部に入っても全国に通用するほどの棋力を持っていますので、全国大会での活躍が期待されます。
惜しくも準優勝だった北村君は残念でした。
中村君相手にあわやという場面まで追い込んだ棋力は全国低学年の部でも十分戦える棋力を持っています。
引き続き将棋を楽しみながら力をつけていってほしいと思います。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 低学年の部 代表決定トーナメント 上位入賞者(敬称略)
(8名参加)
- 優勝:中村清之介(3年 取手市)
- 2位:北村達明(3年 つくば市)
- 3位:池本明良(2年 ひたちなか市)
- 4位:中岡俊二郎(2年 守谷市)
高学年の部(B級トーナメント戦)
高学年の部のB級トーナメントは、予選リーグ敗退者の16名で争われました。
こちらも1位から16位まで全ての順位を決めるので、16名全員が4対局を行います。
激闘の結果、4連勝で中山君が優勝しました。
私が南守谷将棋センターこども教室の取材で訪問した際、中山君は朝8時過ぎから来て、講義を受けてました。
前回の公文杯小学生名人戦ではB級3位でしたが、6年生最後の大会でB級優勝は立派です。
高学年の部B級トーナメントの上位入賞者は下記の通りです。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 高学年の部 B級トーナメント 上位入賞者(敬称略)
(16名参加)
- 優勝:中山穂高(6年 つくば市)
- 2位:梶原稜平(5年 つくば市)
- 3位:櫻井亮太(6年 古河市)
- 4位:塚原啓太(6年 土浦市)
高学年の部(代表トーナメント戦)
高学年の部の代表トーナメント戦は、予選リーグを2勝で突破した20名で争われました。
こちらも他トーナメント戦と同じく、1位~20位まで全ての順位を決定します。
よってこちらの代表トーナメント戦も一人3~5局を行うことになります。
3回戦を終えて、ベスト4が出揃いました。
高学年の部/準決勝に進出した4名
高学年の部同様に棋譜を採譜しながら、準決勝の対局が始まりました。
準決勝対局の様子
こちらも激闘の結果、石原君が伊藤君に、小針君が天野君に勝利して決勝戦に進出しました。
高学年/決勝戦・三位決定戦(敬称略)
- 決勝戦: 石原成流 ― 小針智
- 三位決定戦: 伊藤健太郎 ― 天野遥貴
石原君と小針君は共に6年生で、同じつくば市在住です。
1月に行われた公文杯小学生将棋名人戦の茨城県大会決勝戦でも両者対局しており、その時は石原君が勝利しました。
低学年の時から活躍してきた石原君が2年連続で代表権を獲得するのか、この1年で急速に力をつけてきた新鋭の小針君が名人戦の雪辱を晴らすのか、いよいよ決勝戦が始まりました。
また合わせて三位決定戦も同時に行われ、伊藤君が天野君に勝利しました。
伊藤君は4年生。あと2回挑戦できるので今後が楽しみです。
決勝戦は、前回の対局同様に横歩取りの乱戦となりました。
決勝戦の様子
白熱の終盤戦に対局を終えた子ども達のみならず親御さんまでもが観戦に集まってきます。
決勝戦に集まるギャラリー
激戦の結果、小針君が石原君に勝利して、茨城県の高学年代表となりました。
小針君は初めての県代表。
8月の倉敷全国大会まで更なる研鑽を積んで、全国大会でも活躍してほしいと思います。
準優勝だった石原君も前評判通りの実力を発揮されました。
決勝戦は残念でしたが、安定感ある腰のすわった将棋はまだまだ伸びると思います。
更なる棋力向上を目指し、精進してほしいと思います。
対局後は、永作先生とアマ強豪の小川さんも感想戦に入っていただき、重要局面の指し手について検討を行いました。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 高学年の部 代表決定トーナメント 上位入賞者(敬称略)
(20名参加)
- 優勝:小針 智(6年 つくば市)
- 2位:石原成流(6年 つくば市)
- 3位:伊藤健太郎(4年 守谷市)
- 4位:天野遥貴(5年 取手市)
隣の和室では、低学年の部で優勝した中村君がアマ強豪の北村さんと低学年の部決勝戦の感想戦を行っていました。
勝ったとはいえ、細部まで感想戦を行うのは大事ですね。
表彰式・後片付け(15:30~16:00)
表彰式
全ての対局が終了し、最後に表彰式が行われました。
茨城常南支部主催の子ども大会では、参加者が一日将棋を頑張ったことを称え、全員に表彰状が贈られます。
多くの子供たちや保護者の方が最後まで残られて、表彰式に参加してくださいました。
全員で子供たちの健闘に拍手を送ります。
表彰式の様子(上位入賞者のみ掲載)
表彰式を終えて、本大会は無事終了となりました。
後片付け
最後は参加者や保護者の方も一緒になって、後片付け。
机、椅子、将棋道具を片付けていきます。
対局時計や駒、将棋盤は南守谷将棋センターまで持ち帰ります。
段ボールに入れて台車で車の荷台まで運びました。
多くの方が後片付けを手伝っていただき、15分ほどで会場も綺麗になりました。
片付けにご協力いただいた選手・保護者の皆様、ありがとうございました。
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会 あとがき
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会は、特にトラブルもなく盛況に終えることができました。
本大会を通じて特に印象に残ったのはM君とある親御さんの二人の涙でした。
いつも気さくに私に話しかけてくるM君。
6年生最後の大会でしたが、代表決定トーナメントの二回戦で敗退し、号泣していました。
普段泣いている姿を見た事がなかったので、それだけ本大会に臨む思いが強かったのでしょう。
一敗して気落ちしていましたが、最後の順位を決める対局までよく頑張りました。
また、お子さんが代表を決めた時に見せた親御さんの涙も印象的でした。
去年は代表確実と言われながらも決勝戦で敗退。
去年敗退した時から本大会までお子さんも相当努力してきて、親御さんは間近でその姿を見てこられました。
本大会は相当なプレッシャーがあったことかと想像します。
お子さんの努力が報われたことに安堵されて涙を流す親御さん、私も目頭が熱くなりました。
今回の大会は茨城常南支部で運営を取り仕切りましたが、美馬支部長を中心にスタッフ総勢8名、また連合会の斎藤副会長も入られ、みなさんそれぞれの役割をこなされていました。
特に決勝トーナメント戦では、同時に4つのトーナメント戦が進行していましたが、手合い係を担当していた辻悠久さんの運営力が光っていました。
本大会が無事終了したのには、辻さんのご活躍が大きかったように思います。
本大会の良かった点を下記にまとめます。
- 高学年の部、低学年の部、交流戦の部と3部門に分かれており、棋力に応じて多くの子供たちが参加しやすいカテゴリーを作っていた
- 高学年の部と低学年の部は、予選対局とトーナメント戦を用意しており、予選対局敗退者もB級トーナメントに参加できた
- トーナメント戦では全順位を確定させる対局を行い、一人最低でも4局、最大8局の対局数ができた
- 参加者全てのお子さんに表彰状が授与された
- 高学年の部、低学年の部は準決勝、決勝戦の棋譜を採譜しており、一部は茨城新聞に掲載される
- 「持ち時間20分、切れたら30秒未満」のルール設定で、実力が発揮しやすい(高学年の部、低学年の部)
- アマ強豪3名の指導対局が用意されており、待ち時間や対局が終了した際に指導を受けられる
- 会場内の出入りが自由なので、保護者も観戦が可能
- 大会結果がすぐに茨城支部連合会のHPに掲載される
本大会は、参加者が65名と過去一番の数となりました。
ひとえに、茨城県各地区で教室を開き普及活動をされている各先生方の活動の賜物かと思います。
本大会にも引率で生徒さんを連れて来られる先生が何人かおられました。
また、将棋の普及のために尽力をされている茨城県支部連合会の皆様にも感謝します。
私自身、茨城県内の将棋大会を数々見てきましたが、どこの支部でも公平公正な運営を心掛けておられ、いつも気持ちよく参加させていただいております。
また、茨城県支部連合会の掲示板も有力な情報サイトになっており、今回の参加者増につながっているように思います。
最後になりますが、本大会を成功に導いた運営スタッフ一同を紹介し、拍手をもって本記事を終えたいと思います。
(みなさん、お疲れ様でした!)
第22回全国小学生倉敷王将戦/茨城県大会運営のボランティア一覧
- 美馬支部長(茨城常南支部):大会進行、審判
- 斎藤副会長(茨城県支部連合会、県南支部):棋譜採譜
- 辻副支部長(茨城常南支部):全体運営、受付係、手合い係(交流戦)、表彰状作成
- 辻悠久さん(茨城常南支部):手合い係(高学年の部、低学年の部)
- 辻明毅さん(茨城常南支部):手合い係(交流戦)
- 森さん(茨城城南支部):受付、手合い係(高学年の部、低学年の部)
- 小川明久さん(茨城常南支部):棋譜採譜、手合い係(高学年の部、低学年の部)
- 鎌田敦胤さん(茨城常南支部):受付係、手合い係(高学年の部、低学年の部)
- 北村一晃さん(茨城常南支部):指導対局
- 池田周平さん(ひたちなか支部):指導対局
- 泉田遼君(茨城常南支部):指導対局
- その他会場設営や後片付けにご協力いただいた多くの親御さん・子ども達
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