【将棋大会】第22回全国小学生倉敷王将戦(東京都大会)

『参加した子どもたち全員が最後まで楽しめる大会に』

こちらは、日本将棋連盟東京都支部連合会が掲げる大会基本方針です。

2023年5月5日こどもの日、その東京都支部連合会主催の第22回全国小学生倉敷王将戦/東京都大会が開催されました。
東京都は日本将棋連盟の本部が千駄ヶ谷にあり、その連盟道場で腕を磨いた子供達が多く、都道府県大会としては参加人数もさることながら、そのレベルも全国トップクラスになっています。

この高レベルの東京都大会がどのように行われているのか、どんな大会だったのか、今回東京都支部連合会様に東京都大会の取材を申し入れたところ、快諾をいただきました。

丸一日、大会運営側の中に入らせていただきましたので、東京都大会の準備から閉会までの一日を記事にして紹介させていただきます。

この記事でわかること

全国小学生倉敷王将戦/東京都大会の模様

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ダイス
  • 長男(高3)と次男(中2)を持つ親将(親将歴12年)
  • 日本将棋連盟茨城常南支部 役員
  • 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ二段
  • 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営

本記事で掲載している顔写真は基本モザイク処理をしていますが、一部保護者の方に許可をいただいた写真に限り未処理にしております。

目次

会場入りから受付まで(9:00~10:45)

江東区文化センター

会場設営

2023年5月5日(金)のこどもの日、この日の関東地方は好天に恵まれ、快晴の一日でした。

第22回全国小学生倉敷王将戦の東京都大会、会場は東京都江東区の江東区文化センターです。
江東区文化センターは、東京メトロ東西線東陽町駅から徒歩5分ほどにあります。

東陽町駅
東陽町駅
道中
江東区文化センターは東陽町駅から徒歩5分
江東区文化センター
江東区文化センター

私は、受付開始の1時間前の9時に現地に到着しました。
すでに日本将棋連盟東京都支部連合会(以下:連合会)のスタッフが会場の設営を始めておられました。

設営開始
会場設営開始

連合会の北会長、伊藤幹事長(大会実行委員長)にご挨拶させていただき、私も微力ながら会場設営のお手伝いをさせていただきました。

会場は、対局席(将棋盤、駒台、対局時計(高学年のみ))、受付席、手合席、壇上席、保護者席を設営していきます。
東京都大会は事前申し込み制で、申し込み段階では152名がエントリーされていました。
その152名分の対局席を作っていきます。

連合会の運営スタッフ14名で、手分けして会場の設営を行っていきます。
高学年の部は対局時計を使用するので、その設定も行います。

対局時計設定
対局時計の設定

連合会のスタッフの方々がそれぞれの役割を手分けして、テキパキと動いておられました。
30分もすると会場が出来上がってきます。

設営完了
対局席

設営後には、大会の進行についてスタッフ同士で打ち合わせも行います。
大会を成功させるためには綿密な打ち合わせも欠かせません。

事前打ち合わせ
決勝トーナメントの段取りを打ち合わせ中

連合会では、大会運営のマニュアルを作成されており、会場のレイアウト図やタイムスケジュール、スタッフ役割表、チェックリストなどが盛り込まれておりました。

運営マニュアル
連合会で作成したマニュアル
ダイス

大会を成功させるために、事前に周到な準備をされていたことがうかがえますね。

会場の外では、参加者と保護者の控室も用意されていました。

会場内だけでは、保護者の椅子の数が限られていたため、立見の方も出てきます。
保護者がゆっくりできる控室が用意されているのはありがたいですね。

保護者控室
別で用意されていた保護者控室

開場の10分前にはすでに参加者が会場外で待機されていました。

開場待ち
開場を待つ参加者

10時の開場が近づいてくると、運営スタッフにも緊張感が漂ってきます。
最後の綿密な打ち合わせを終えて、いよいよ開場です。

最終準備
最終の準備

コロナが落ち着いたおかげで、昨年対局席に設けてたアクリル板の設置が不要になりました。
運営スタッフさんに聞くと、アクリル板の設置が近年大変だったそうで、不要となった今年は対局席の設営が随分楽になったそうです。

将棋大会も日常に戻ってきていることを嬉しく思います。

受付

開場は9時55分。
受付は高学年と低学年の二手に分かれ、2箇所で行われました。

運営スタッフも2組に分かれて受付を行います。

開場
開場
受付
受付の様子1
受付2
受付の様子2
左側:高学年受付 / 右側:低学年受付

参加者は受付時に自分の名前を伝え、対局カードに自分の名前を記入して提出します。
一般の将棋道場の受付方法と似ています。

番号が書かれた対局カードは予選対局から決勝トーナメント、また自由対局にも使用します。
対局カードは対局前に手合い係から受け取り、対局終了時に提出する仕組みになっています。

対局カード
対局カード

受付を終えた参加者は適当に対局席に座ります。
顔見知りの子供達同士が近くに座ってワイワイ会話しながら、開会式を待ちます。

開会待ち
開会式を待つ子供達

参加人数

受付を終えて、東京都大会の参加人数は下記の通りとなりました。

東京都大会参加人数(昨年の参加人数)
  • 高学年の部:76名(59名)
  • 低学年の部:57名(36名) 合計133名(95名)

過去には、200名を超える参加者がいた年もあったとか。
しかしながら、昨年と比べて38名増となり、コロナも落ち着いて参加人数が増えているのがわかります。

ダイス

子どもの将棋人口が増えてきてくれるといいですね。

開会式(10:45~11:00)

開会式の様子
開会式の様子

10時45分となり、連合会の池田副幹事長の司会進行で開会式が始まりました。

開会式

開会式
  • 連合会役員、来賓のご紹介
    • 東京都支部連合会 北昌宏会長(審判長)
    • 東京都支部連合会 小川良治顧問(棋道師範、指導対局担当)
    • 神奈川県支部連合会 長谷川順子事務局長
    • 東京都支部連合会 小針俊郎相談役
    • 東京都支部連合会 伊藤修朗幹事長(大会実行委員長)
    • 東京都支部連合会 池田塁副幹事長
  • 北会長の挨拶
  • 伊藤幹事長(大会実行委員長)のルール説明
北会長ご挨拶
連合会/北会長のご挨拶

伊藤幹事長(大会実行委員長)のルール説明の中では「2歩、3歩は反則です。3歩もあるんです!」と子供達の笑いを誘っていました。

伊藤幹事長の挨拶
伊藤幹事長のルール説明

開会式後に予選対局の手合いがつきます。
高学年の部と低学年の部とに分かれ、手合席に子供達が集まり、自分の手合いが決まるのを待ちます。

手合い
手合い席に集まる子供達(高学年)
手合い2
手合い席に集まる子供達(低学年)

手合いが決まると対局相手と対局席に着きます。
いよいよ予選対局の始まりです。

予選対局に着席した子供さんに親御さんが駆け寄り、声をかけておられました。
最後にお子さんと握手をして席を離れた親御さんでしたが、これまで二人三脚でお子さんと将棋に取り組まれてきたのでしょう。
お子さんは6年生。小学生最後の大会に臨む息子さんに対局前最後のアドバイス。
本大会に臨む親子の意気込みと固い絆を感じました。

大会方式

東京都大会の大会方式は下記の通りです。

東京都大会/大会方式
  • 高学年の部、低学年の部に分かれ、それぞれ都代表者2名を決める
    • 高学年の部:対局時計を使用(持ち時間15分、切れたら1手30秒未満)
    • 低学年の部:時間制限なし。ただし、進行によっては対局時計が入る。
  • 予選対局を2~3局行い、2勝通過、2敗失格
    • 予選対局通過者:午後の決勝トーナメント
    • 予選対局失格者:午後の自由対局、指導対局(参加・退出は自由)
  • 決勝トーナメント:負ければ敗退。敗退後に自由対局、指導対局に参加可能。

予選対局は1敗できますが、午後の決勝トーナメントは負ければ即敗退となります。

低学年の部は時間無制限でしたが、高学年に比べて早指しなので、対局時計が入る機会はなかったようです。
高学年よりも2時間ほど早く全対局が終了していました。

予選対局(11:15~12:30)

予選対局

大会審判長の北会長の号令で予選対局が一斉に始まりました。

予選対局の様子(高学年)

予選対局2
予選対局3

予選対局の様子(低学年)

予選対局4
予選対局5
予選対局6

会場内には保護者席も設けられています。
対局席を囲うように椅子が用意されており、保護者の方もお子さんの対局を見守っておりました。

保護者席

対局開始後数分もすると、一回戦が終了した対局が出てきます。
対局終了後は、対局相手と共に手合いカードを手合席に提出します。

手合い係は、極力同じ星同士で次の手合いをつけていきます。
二回戦、三回戦が順次行われていきます。

予選対局30分経過した時点で、二回戦が終了して決勝トーナメントへの進出者(2勝者)が出始めました。
2勝者は、決勝トーナメントの枠を決めるクジを引いて、昼食休憩となります。

くじ
決勝トーナメントのくじ

予選対局は12時半頃に全対局が終了しました。
決勝トーナメントに進出者数は下記の通りです。

決勝トーナメント進出者数
  • 高学年の部:38名
  • 低学年の部:28名

上記人数で、各部門2名の代表者を決める決勝トーナメントが午後に行われます。
代表になるには、高学年で4~5連勝、低学年で3~4連勝が必要です。

私は高学年側の方にいましたが、全国大会を狙う強豪の子供達は軒並み予選対局を突破されていました。
前回の公文杯小学生名人戦東京都23区大会では、複数の強豪の子供達が予選突破できなかったことがありましたが、今回は比較的順当だったように思います。

決勝トーナメント(13:00~16:50)

低学年決勝
低学年の部 B組決勝戦

午後13時より決勝トーナメントの始まりです。

低学年の部(13:00~15:30)

低学年の部は、予選対局を突破した計26名で決勝トーナメントが行われます。
A組トーナメントとB組トーナメントに分かれて、それぞれの優勝者が東京都代表になります。

決勝トーナメント戦の様子(低学年)

低学年決勝トーナメント
低学年決勝トーナメント

3回戦を終えて、14時過ぎよりA組・B組の決勝戦が相次いで始まりました。

決勝進出者(低学年、敬称略)

  • A組
    • 在國寺晴太(3年)
    • 倉田龍(3年)
  • B組
    • 白尾康(3年)
    • 渡邊陽向子(3年)

低学年の部(決勝戦)

低学年決勝戦
A組決勝戦
左:在國寺君 / 右:倉田君
低学年決勝戦
B組決勝戦
左:渡邊さん / 右:白尾君

激闘の結果、A組は在國寺君が、B組は渡邊さんが勝利し、低学年代表の座を掴みました。

在國寺君は予選対局で一度敗れていましたが、よく立て直しました。
公文杯小学生名人戦と続けての全国大会となりますので、前回の経験を活かして倉敷でのご活躍を期待しています。

在國寺君
A組優勝 在國寺晴太君(3年)

渡邊さんは初代表かと思いますが、全国屈指の激戦区である東京都予選を突破されたことを自信にして本大会に臨んでほしいと思います。

渡邊さん
B組優勝 渡邊陽向子さん(3年)

準優勝だった倉田君、白尾君は残念でしたが、57名参加の中での準優勝は立派な成績です。
今回の結果を自信にして、さらなる高みを目指してほしいと思います。

倉田君
A組準優勝 倉田龍君(3年)
白尾君
B組準優勝 白尾康君(3年)

低学年の部は15時に全対局が終了し、上位入賞者の表彰式も行われました。

高学年の部(13:00~17:00)

高学年の部も午後13時より決勝トーナメントが始まりました。
予選対局を勝ち抜いた38名の中から上位2名の代表者を決定します。

こちらもA組とB組に分けて、決勝トーナメントが行われました。

決勝トーナメントの様子(高学年)

高学年決勝トーナメント
高学年決勝トーナメント2
高学年決勝トーナメント3

東京都大会の高学年の部は全国屈指の激戦区です。
私の知っている限り、連盟道場五段が3名、研修会D以上が9名、イオンモールこども将棋王決定戦の全国優勝者や2022年U18将棋スタジアムの小学生チャンピオンなど、全国大会でも上位に進出できる子供達が数多く参加されていました。
対局時計を使用しているとはいえ、一戦一戦の対局が長く、あちこちで30秒の将棋が繰り広げられていました。

ダイス

東京都大会に参加される選手層が厚すぎます。
都道府県別の5人一組の団体戦があれば、東京都が全国制覇できそうです。

15時半になり、激戦の対局もいよいよA組とB組の決勝戦を残すのみとなりました。

決勝進出者(高学年、敬称略)

  • A組
    • 野村広葵(6年)
    • 祝井千空(5年)
  • B組
    • 古賀雅希(6年)
    • 渡部悠斗(6年)
ダイス

各大会で活躍してきた実績ある4名が決勝戦に残りました。
4名共に全国で十分活躍できる棋力を持っています。

決勝戦(高学年の部)

高学年決勝戦
A組決勝
左:野村君 / 右:祝井君
高学年決勝戦2
B組決勝
左:古賀君 / 右:渡部君

最後まで残っていたB組決勝戦にはギャラリーも集まってきます。
どちらが勝つかわからない大熱戦でした。

高学年決勝戦3

激戦の結果、A組が祝井君、B組は古賀君が勝利し、代表となりました。

A組の祝井千空君は、お兄さんが現奨励会員で小学生時代も活躍されていましたが、弟の千空君自身は意外にも初代表。
棋力は全国でも上位に入るレベルなので、優勝目指して頑張ってほしいと思います。

祝井君
A組優勝 祝井千空君(5年)

B組優勝の古賀君は、決勝戦を不利な局面になりながらも持ち前の粘りを発揮して逆転で制しました。
公文杯小学生将棋名人戦に続いての都代表です。
全国大会でも十分な実績があり、大舞台も慣れているかと思います。
全国優勝できる棋力は十分あるので、東京都代表として倉敷での全国大会でも活躍を期待しています。

古賀君
B組優勝 古賀雅希君(6年)

準優勝だった野村君(A組)と渡部君(B組)は残念でした。
お二人共に地方の子ども大会では優勝の経験があるなど実績十分で、全国大会でも上位に進出できる棋力をお持ちです。小学生の全国大会は今回が最後かもしれませんが、アマの大会は数多くあるので、引き続き棋力向上を目指してほしいと思います。

野村君
A級準優勝 野村広葵君(6年)
渡部君
B組準優勝 渡部悠斗君(6年)

指導対局・自由対局

東京都大会では、予選対局や決勝トーナメントの敗退者のために、一日将棋を楽しめるように指導対局と自由対局が用意されていました。

指導対局では、連合会から小川棋道師範、小針相談役、伊藤幹事長の3名が務められ、また手の空いた連合会のスタッフも子ども達相手に指導対局を行っておりました。

指導対局の様子

指導対局
左:小針相談役 / 右:小川棋道師範
指導対局2
伊藤幹事長

また指導対局の他にも、自由対局の手合いも行い、敗退者同士が対局できるようにもされていました。

自由対局手合いの様子

自由対局手合い

この指導対局と自由対局は16時近くまで行われました。

ダイス

本大会では、敗退した子供たちも最後まで将棋を楽しめるように考えられていました。
運営側のアイデアや配慮で将棋大会の質が大きく変わりますね。

後片付け

15時以降になると、多くの参加者が会場を後にしていき、使用していない椅子や机が出てきます。
会場は17時までに後片付けを終えて退場しないといけないので、15時頃から連合会のスタッフは後片付けを始めていきます。

高学年の最後の対局(B組決勝戦)が終局したのが16時45分頃でしたが、その頃には一部の対局席を除き、片付けはほぼ完了していました。

ダイス

連合会のスタッフさんがうまく連携されており、手際がよかったです。

表彰式・大会結果(16:50~17:00)

表彰式

高学年の部の全ての対局を終えて、最後に高学年の部の表彰です。
上位4名の表彰式が行われました。

A組準優勝 野村広葵君(6年)

野村君表彰

B組準優勝 渡部悠斗君(6年)

渡部君表彰

A組優勝 祝井千空君(5年)

祝井君表彰

B組優勝 古賀雅希君(6年)

古賀君表彰
ダイス

入賞おめでとうございます。
代表になられたお二人は全国大会で優勝を目指して頑張ってください!

大会結果

第22回全国小学生倉敷王将戦/東京大会の最終結果は下記の通りです。

第22回全国小学生倉敷王将戦/東京都大会結果(敬称略)

  • 高学年の部(76名参加)
    • 優勝 祝井千空(5年)
    • 優勝 古賀雅希(6年)
    • 準優勝 野村広葵(6年)
    • 準優勝 渡部悠斗(6年)
    • 3位 冨澤一清(6年)
    • 3位 亀井健太(6年)
    • 3位 山本春馬(5年)
    • 3位 細井俊輔(5年)
  • 低学年の部(57名参加)
    • 優勝 在國寺晴太(3年)
    • 優勝 渡邊陽向子(3年)
    • 準優勝 倉田 龍(3年)
    • 準優勝 白尾 康(3年)
    • 3位 藤本丈慈(3年)
    • 3位 菅原 諒(3年)
    • 3位 三村俊貴(2年)
    • 3位 谷島 元(3年)
ダイス

選手、保護者のみなさん、お疲れ様でした。

全国小学生倉敷王将戦/東京都大会 あとがき

第22回全国小学生倉敷王将戦/東京大会を1日観戦・取材させていただきました。

印象に残ったのは激戦区の東京大会とあって、その参加人数の多さ(合計153名)です。
茨城県の子ども大会運営のお手伝いをすることもありますが、100人超えの子ども将棋大会の運営は私も経験がなく、その規模の大きさに驚きました。
とりわけ参加者が会場入りする際には少し緊張しました。

このような規模の大きい子ども将棋大会であったにも関わらず、日本将棋連盟東京都支部連合会の大会運営力が素晴らしく、特にトラブルもなく盛況に本将棋大会を終えることができました。

東京都支部連合会の大会方針『参加した子どもたち全員が最後まで楽しめる大会に』の通りに大会運営をされて、選手ファーストで大会を進行されていたように思います。

大会基本方針
東京都支部連合会 大会基本方針

私が感じた本大会の良かった点をまとめました。

良かった点
  • 事前に運営マニュアルを作成し、スタッフに配布していた。タイムスケジュールを見ながらやるべきことが確認できる。
  • スタッフ全員が持ち回りとやるべき事を理解されており、連携力が抜群だった。
  • 事前申し込み制を採用しており、参加人数に合わせた運営の準備を徹底していた。
  • 会場内に保護者用の椅子を設置し、また会場外にも保護者控室を用意しており、保護者の負担を考慮していた。
  • 早期敗退者のために指導対局と自由対局の場を用意しており、参加した子供達が一日将棋大会を楽しめる工夫がされていた。
  • 対局カードやトーナメント表を用意しており、予選は対局カードを中心に、決勝トーナメントはトーナメント表を中心に手合いをつけていた。
ダイス

子どもの将棋大会はトラブルが発生しがちですが、抜群の運営力でスムーズに大会を進行されていました。

本大会のクライマックスは高学年・低学年ともに決勝戦でした。
都代表のかかった一局にお子さんの背後から心を込めて応援されている親御さんがいらっしゃいました。

その対局は私も観戦していたのですが、逆転に次ぐ逆転で二転三転し、そのたびに対局者お二人の表情も変わっていきます。
背後から観戦されていた親御さんの心中はいかほどだったでしょうか。

その対局が終わり、お子さんと抱き合って喜んでいる親御さん、そして号泣しているお子さんをなだめる親御さん。
将棋は残酷なもので必ず勝者と敗者に分かれます。
どんなにいい将棋をしても、熱い対局だったとしても、結果は勝ちか負け。勝者と敗者。

今回優勝された4名の方以外の残りの149名の敗退者にも私は拍手を送りたいです。
最後まで、決勝戦まで進出して敗退した4名のお子さんには特に。

また、この4名の親御さんも最後までお子さんの対局を見守られており、緊張の連続だったかと想像します。
決勝戦まで頑張ってきたお子さんに「お疲れ様」と労われた親御さんにも、私からも「お疲れ様でした。」と伝えたく思います。

最後に、第22回全国小学生倉敷王将戦/東京都大会の取材を快諾いただいた日本将棋連盟東京都支部連合会の皆様には大会当日大変お世話になり、ありがとうございました。

北会長、伊藤幹事長、池田副幹事長には温かく迎えていただき、他スタッフの皆様も気さくで話がしやすく、気持ちよく本大会の取材に入ることができました。

こうやって記事を書いていると肝心の写真を撮り忘れていたり、現地でしか見つからない貴重な情報を見逃していたり至らぬ所を痛感してばかりですが、連合会の皆様の助けがあってこの記事を書くことができました。

本大会の事前準備から後片付けまで裏方で奔走され、大会を成功に収めた東京都支部連合会の皆様に感謝を申し上げて、この記事を終えたいと思います。

日本将棋連盟 東京都支部連合会
日本将棋連盟 東京都支部連合会の皆様
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 素晴らしい報告書を作成いただき、厚く御礼申し上げます。
    今後とも、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
    日本将棋連盟 都連相談役 小針俊郎

    • 日本将棋連盟東京都支部連合会
      小針相談役

      先日は都連支部連合会の方々には大変お世話になり、ありがとうございました。
      おかげさまで記事を作成することができました。
      この記事が連合会の皆様や参加者、保護者の方のお役に立っていれば幸いです。

      また引き続きよろしくお願い致します。

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