2022年11月20日に開催されたテーブルマークこども大会/関東大会を観戦しましたので、その模様を報告します。
記事が長くなるので、①午前編、②午後編、③その他編に分けて記事にします。
- テーブルマークこども大会/午前の部(受付~ブロック対局まで)の様子
- 長男(高2)と次男(中1)を持つ親将(親将歴11年)
- テーブルマーク関東大会には2011年から10回参加
- 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ10切れ二段
- 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営
出発から幕張メッセまで(7:00~8:40)
道中
テーブルマークこども大会(関東大会)の会場は千葉市にある幕張メッセ。
幕張メッセは、JR海浜幕張駅から徒歩5分ほどの場所にあります。
2017年までは東京ビックサイトで開催されていましたが、ここ4年ほどは幕張メッセで開催されています。
私の気づかない間に大会名も「東京大会」から「関東大会」に変わっていました。
個人的には、東京ビックサイトよりも幕張メッセの方が電車の乗り換えが楽です。
私の最寄り駅からは乗り換え1本で済み、最寄駅から海浜幕張駅まで約1時間でした。
千葉、茨城南部から来られる方は楽なのかもしれません。
逆に東京西部、埼玉、神奈川の方は1時間以上の距離です。
また群馬、栃木、山梨の方はかなり遠いです。
主要駅からの運賃と時間は下記の通り。(2022年11月情報)
- 東京、神奈川方面【京葉線(東京⇒海浜幕張)】:570円 約35分
- 千葉方面【武蔵野線(西船橋⇒海浜幕張)】:220円 約15分
- 埼玉方面【武蔵野線(南浦和⇒海浜幕張)】:940円 約1時間
- 茨城方面【武蔵野線(新松戸⇒海浜幕張)】:480円 約30分
駐車場について
遠方の北関東、山梨や関東以外から遠征される方は車で来場される方もおられるかと思います。
幕張メッセの横に大型の駐車場が隣接しています。
車で来場される方はそちらの駐車場が使えます。
駐車場料金は1日1回で1000円でした。
幕張メッセの隣接駐車場は、かなり大きいです。(普通車で5500台)
9時前後だと幕張メッセ側もまだまだ空いており、駐車スペースは十分あります。
駐車場から会場まで歩いて5分で行けるので、遠方から来られる方は車の方が楽かもしれませんね。
幕張メッセの駐車は下記サイトをご参考ください。
アクセス | 幕張メッセ (m-messe.co.jp)
テーブルマークこども大会の案内には「来場は交通機関をご利用ください」と書かれているので、極力交通機関をご利用ください。
私は慣れている電車を使用しました。
私の当日の会場入りまでの動きは下記の通りです。
- 朝7:00に自宅を出発
- 7:15 パパ将さんとお子さん2名 電車内で合流
- 7:40 南流山駅で武蔵野線に乗り換え
- 8:15 海浜幕張駅に到着
武蔵野線で北から来られる方は、海浜幕張行きに合わせる方が乗り換えが少なくて便利です。
武蔵野線は、南船橋行きや東京行きもあります。
その場合乗り換える必要があるので、本数は少ないものの海浜幕張行きの方が安心です。
海浜幕張駅
海浜幕張駅に着いて、幕張メッセを目指します。
幕張メッセは改札出口左側(南口)から出て、ナナメ右方向を目指すイメージです。
私達は途中のコンビニ(MINI STOP)に寄り、昼食を調達しました。
幕張メッセに到着したのは、8時35分。
確かに歩いて5分ほどですが、道中の写真を撮っていたのと、コンビニでの買い物でプラス15分ほど余分にかかりました。
幕張メッセ(入場まで)
開場は9時ですが、8時35分の時点ですでに30組くらいは並んでいました。
この並んでいる間に「健康確認シート・同意書」の回収があります。
「健康確認シート・同意書」を持ってくるのを忘れていても、予備のシートが置かれています。
また記載場所も確保されておりますので、ご安心ください。
会場に入る前に体温チェックもあります。
体温が高い方はここで止められるので、熱がある方は家で安静にしておきましょう。
入場は厳しく管理していますが、やましいことがなければ全く問題ありません。
8時50分には幕張メッセ会場内に入ることができましたが、会場に入ってからも少しの間待たされました。
受付は9時きっかりに始まりました。
9時40分頃に会場外に出て、受付待ちの列を確認しましたが、長い列ができていました。
今回は参加証No毎に受付の入場が決められていましたが、前の時間の方が混雑は少ないですね。
9時40分頃に列に並んでいた知り合いのママ将さんに後で聞いたところ、会場入りして受付を終え、席を確保したのは10時頃だったとのことです。
確かに10時を過ぎても入場待ちの列が残っていました。
開会式が10分ほど遅れたのは、全員の受付を終えるまで待っていたものと思われます。
参加証毎の受付時間はありますが、10分前には並んでいた方が無難です。
受付から開会式まで(8:40~10:30)
受付
いよいよ受付です。
受付ブースはかなりの数が設置してあり、人の流れはスムーズです。
私が数えた限りでは18か所の受付ブースがありました。
受付では参加証を見せてバーコードを読み取ってもらいます。
この受付で下記のモノがもらえます。
- ストラップ(参加証を首からかけるために必要)
- 同伴証(保護者用)
- 座席票
- 試供品の大粒ごはん
- 封じ手予想クイズ応募用紙
- クイズラリー用紙
- シール他パンフレット
ストラップ(参加証)と同伴証は会場の出入りに必要なので、なくさないように首からかけておきましょう。
受付の際に希望すれば指導対局ができる抽選券がもらえます。
「あたり」が出れば午後の指導対局に参加できます。
奨励会員と女流棋士から指導対局を受けることができます。
当然かなり強い方々なので、ぜひ駒落ちでも指導を受けることをおススメします。
一局を通して指導を受けることができるので、勉強になりますよ。
受付は待ち時間に3~4分、受付時に1分と非常にスムーズでした。
プロ棋士がお出迎え(写真撮影あり)
受付コーナーの脇に、プロ棋士のお出迎えコーナーがありました。
今回出迎えていただいたプロ棋士の方々は以下の3名です。
- 郷田真隆九段(大会審判長、解説担当)
- 藤田綾女流二段(聞き手担当)
- 脇田奈々子女流初段(棋譜読み上げ担当)
来場された方々と記念撮影に応じておられました。
プロ棋士によるお出迎えは9時45分頃に終了しました。
受付の時間は分けられていますが、プロ棋士との記念撮影を希望される方は30分までに受付を済ました方がいいでしょう。
座席の確保
プロ棋士との記念撮影を終えた後はまずは座席の確保です。
会場には、JTプロ公式戦の観戦者用の席が前方に設けられています。
このエリアは午後になると移動する必要があります。
観戦者用エリアの外で、できるだけ壇上に近い席の確保がおすすめです。
実際私達も正面やや左側の中央付近の席を確保しました。
少し壇上から距離はありますが、大盤の駒がぎりぎり見えるぐらいの距離で、決勝戦やプロ公式戦の観戦も楽しめました。
椅子の数は十分ありますので、座席の確保は問題ありません。
対局場所の確認
次は対局場所の確認です。
受付でもらった座席票の対局席を子供達と探します。
座席票はアルファベットで書かれているものもあるので、低学年のお子さんには親御さんが付いていった方がいいですね。
9時半を過ぎると対局場の周りには親御さんが集まってきます。
まるで小学校の運動会のようで、多くの親御さんがカメラやビデオを片手に対局を待っておられました。
9時50分頃までにはお子さんを対局席に着かせましょう。
観戦される親御さんはお子さんが見える場所を確保しましょう。
ざっくり8割程度の親御さんが我が子の対局を観戦されているように思います。
ブロック対局は子供の対局さながら対局場を囲む親御さんの熱気もすごいです。
チェスクロックの確認
テーブルマークこども大会は、初めて参加される方向けにチェスクロックの練習の場が用意されています。
初めてチェスクロックを使用される方、慣れていない方は開会式が始まるまでに練習することをおススメします。
奨励会員の優しいお兄さん達が丁寧に教えてくれますよ。
初心者のお子さんは、チェスクロックの他にも、振り駒のやり方(先手と後手を決める方法)も聞いておくといいですね。
チェスクロックを普通に使えるとカッコいいですね。
クイズラリー他
テーブルマークこども大会は、単なるこども将棋大会ではなく、様々なイベントが用意されています。
開会式まで余裕があれば、イベントブースを見て回るのもいいでしょう。
クイズラリー
テーブルマークの展示ブースでクイズラリーができます。
抽選結果は2回アナウンスされ、Tシャツ、ギフト券、たこやきクッションなどがもらえます。
開会式までの間に親子でクイズラリーをされる方が多いです。
クイズラリーは夕方のJTプロ公式戦の封じ手休憩まで参加可能です。
私はブロック対局中にクイズラリーをしました。
一番人が少ない時間帯です。
おたのしみ抽選会の応募
クイズラリーと合わせて「おたのしみ抽選会」の応募用紙も提出しておきましょう。
こちらは14時頃まで提出が可能です。
開会式(10:10~)
いよいよ開会式です。
開会式は少し遅れて10時10分より始まりました。
開会式では、佐藤康光会長とテーブルマーク代表取締役の吉岡社長の挨拶から始まりました。
- 参加された方々、協賛いただいた企業様への御礼。
- 悔いのないように1局1局を大切に、楽しみながら。
- 礼儀作法を大事にしよう。「お願いします」「ありがとうございました」
- JTプロ公式戦の決勝進出者は、テーブルマークこども大会の優勝経験者。熱い対局を観戦してほしい。
- 「おはようございます!」は心の中で、手を振って返してほしい。
- 相手に感謝の気持ちを持って指してほしい。
- (保護者様に)素晴らしい一日、思い出になる一日になると嬉しい。
続いて審判長の郷田真隆九段より挨拶がありました。
- ほとんどの子が負けるが、全く構わない。相手がいれば将棋は指せる。
- 一生懸命指してほしい。一生懸命指すと覚えているし、その積み重ねで上達していく。
審判長の郷田九段の紹介では、「ルール説明」とありましたが、郷田九段がルール説明をするわけではありません。
あくまで挨拶で、ルール説明は郷田九段の後に行われます。
郷田九段の挨拶の後で、ブロック対局のルール説明がありました。
ルール説明の内容は下記の通りです。
ブロック対局のルール説明
- 駒を並べる(相手がいない場合は相手の駒も並べる)
- 振り駒をする(年長者が振り駒。同じ年の場合はじゃんけんで決める)
- 「はじめ!」の号令+太鼓で対局開始
- 対局後20分が経過すると、チェスクロックが入る。(持ち時間は2~3分)
- 対局が終了したら、手を挙げる。係員が来て、勝者には「王将」の判、敗者には「角」の判が参加証に押される。
- 判が押されたら、対局者と受付に報告に行く。受付で次の席の番号票をもらう。
- 全対局が終了するまで休憩
- 反則があった場合はすぐに手を挙げること。2~3手進んだり、投了後の申告は一切認められない。
- 持ち駒を手で隠してはいけない。
ブロック対局のルール説明は大体毎年同じことを言われています。
特に最後の「持ち駒を手で隠してはいけない」が印象に残りました。
私は過去に「駒を隠した、隠していない」で親御さんも入ってもめていたことを目にしています。
ここで注意されているということは、同じようにもめたことが過去に何度もあったということですね。
実際ブロック対局は、子ども同士でもめることが多いです。
おかしいことが発生した時は、すぐに手を挙げて係員を呼びましょう。
また開会式の前には、そのことをお子さんに伝えて確認しておきましょう。
いよいよブロック対局が始まります。
ブロック対局(10:30~12:00)
開会式とルール説明を終え、いよいよブロック対局です。
特に第一局目は対局者も親御さんも一番緊張します。
駒音だけの静かな一斉対局
10時30分、「はじめ」の号令と太鼓音で一斉に対局が始まりました。
あちらこちらから、駒音の「ぱちぱち」が聞こえてきます。
静寂の中の対局で親御さんも固唾をのんで我が子を見守ります。
今回の関東大会の参加者は、1292名でした。
自由対局だけの参加者も1292名に含まれているかもしれませんが一斉に1000人以上のこども達が将棋を指していたかと思います。
対局が始まって数分もするとあちらこちらで勝敗がつき、手を挙げる子ども達が出てきます。
係員の判を押してもらい、受付に報告に行けば1局目は終了となります。
対局を終えた子どもたちは親御さんに勝敗の報告に行きます。
子どもが勝って安堵される方、逆に残念だった方など親御さんの心境は様々です。
11時前に一局目の全対局が終了しました。
見渡す限り特にトラブルなく終了したようです。
11:00 二局目開始
11:30 三局目開始
三局目は12時に終了しました。
三局を終えて、全参加者の8人に一人が次のトーナメント戦に進出します。
逆を言えば8人の内の7人がブロック対局で敗退となりました。
トーナメント戦まで勝ち上がるのも大変ですね
「トーナメント戦に出場する」というのが参加される多くの子供達の目標です。
対局を避ける
トーナメント戦への進出を狙って、各地の大会に参加している強豪君は、ある程度強い子の顔も知っています。
以前の「プレビュー記事」でも書きましたが、ブロック対局で強い子に当たらないように時間調整をしている子もいました。
その子は他県の強豪が同じブロックにいることをいち早く見つけて、その子の対局と同じ時間に終わらないように調整していたとのこと。
無事3局まで強い子に当たることなく、その子も決勝トーナメントに進出することができました。
魔物
ブロック対局を終えて、12時からトーナメント戦に入りますが、そのトーナメント表が掲示されます。
そのトーナメント表を見れば、誰がトーナメント戦に進出したのか、しなかったのかがわかります。
実際、県を代表する子や全国大会でも上位に入る子の名前がトーナメント表にありませんでした。
つまりブロック対局で敗退したことを意味しています。
ブロック対局は長引けば3分切れ負けルールが入ります。
この3分切れ負けルールは多少棋力差があっても展開によってはどちらが勝つかわからない勝負になりがちです。
私の長男も5年生の時はトーナメント戦ベスト32まで残ったのですが、最後の6年生時はブロック対局で敗退しました。
どんなに強くても敗退する可能性があるブロック対局は、「魔物が住んでいる」と言っても過言ではありません。
詰将棋クイズ
さて、このブロック対局中の最中に開催されているのが、詰将棋クイズです。
この詰将棋クイズは、ブロック対局の合間に1回目、決勝トーナメントが始まる頃に2回目と2回開催されます。
内容は郷田九段が出す詰将棋を観戦者が壇上に上がって回答するというもの。
正解者には賞品が送られます。
今回も壇上前に親御さん、お子さんが集まり、郷田九段の問題に、元気よく手を挙げて壇上で回答されていました。
壇上で回答して不正解だった方もいましたが、逆にイベントに積極的に参加されていて嬉しく思いました。
中には幼子をおんぶしながら参加されたママさんもいて、見事に正解されておられました。
詰将棋クイズは、お子さんが対局している合間に参加するにはちょうどいいイベントです。
詰将棋クイズに参加されている方のブログがありました。
ママさんが手を挙げて壇上で回答したそうです^^
午前の部 あとがき
テーブルマークこども大会の午前の部までを記載しました。
最後に午前の部のポイントを下記にまとめておきます。
- できれば早く行った方がよい(電車でも車でも余裕を持って)
- 対局場所の確認をしておく(お子さんが迷子にならぬように)
- チェスクロックの練習をしておく(初心者~初級者向け)
- 席に着いたら同じブロックに知り合いや強豪がいないか確認する(上級者向け)
- 子どもの観戦するもよし、イベント(クイズラリーや詰将棋クイズ)を楽しむもよし
午前の部の醍醐味はブロック対局にあります。
真剣に将棋を指す子供達、我が子を見守る親御さん達、静寂の中で1000人以上の子ども達の一斉対局は独特の緊張感があります。
1勝できて喜んでいるお子さん、逆に3連勝できず敗退となって涙するお子さん、親御さんの思いもそれぞれかと思います。
このような大規模の将棋大会に参加できたことはお子さんにとっても貴重な体験です。
ブロック対局で勝っても負けても「楽しかった」と感じ、「次も参加したい!」とお子さんや親御さんが思っていただけたら、一人の親将としても嬉しく思います。
では、午前の部はこちらで終わります。
午後の様子は次回の記事で報告します。
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