【プレビュー】2022年テーブルマークこども大会/関東大会

三大小学生子供将棋大会の一つ、テーブルマークこども大会

1年間を通じて日本全国10地区で大会が開かれましたが、いよいよ最後の関東大会が11月20日に開催されます。

関東大会の魅力は、なんといっても参加人数の多さ。
昨年は1,097人(低学年以下:523名、高学年:574名)の小学生以下が参加しています。

一つの将棋大会に1,000人以上の小学生以下の子ども達が集まり、将棋を指す機会はなかなかありません。

コロナ前は3,000人以上の子供達が集まっていました。
2018年大会は3,160人(低学年以下:1,691人、高学年:1,469人)の子ども達が参加しています。

本大会は、子ども達や親御さんが一日将棋を楽しめるために、たくさんのイベントが用意されています。
また子ども大会の後には、将棋日本シリーズJTプロ公式戦も同会場で行われるため、プロの対局を生で観戦することもできます。

この記事では、11月20日の東京大会を前にして、テーブルマークこども大会の魅力や楽しみ方などを紹介していきます。

この記事を書いた人
話す2
ダイス
  • 長男(高2)と次男(中1)を持つ親将(親将歴11年)
  • テーブルマーク東京大会には2011年から10回参加
  • 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ10切れ二段
  • 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営

この記事を読むとこんなことがわかります。

  • テーブルマークこども大会の様子
  • テーブルマークこども大会の過ごし方
  • テーブルマークこども大会の楽しみ方
  • テーブルマークこども大会の注意点
ダイス

5分で読めますので、ぜひ最後までお付き合いください。

目次

テーブルマークこども大会とは

テーブルマークこども大会概要

ママ将

テーブルマークこども大会ってどんな大会ですか?

テーブルマークこども大会は、正式には「将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会」です。

日本将棋連盟が主催し、JT/テーブルマーク協賛で、プロ公式戦と同日開催で毎年全国各地区で大会が開かれています。

2022年は6月の東北大会(仙台)から始まり、全国11地区で開催され、11月20日の関東大会が最後になります。
合わせて将棋日本シリーズプロ公式戦もこの関東大会が決勝戦となっています。

ダイス

将棋日本シリーズの決勝戦は、藤井五冠と斎藤慎太郎八段の対局です。
生で観戦できますよ。

将棋のルールを知っている小学生以下なら誰でも参加でき、低学年(3年生以下)と高学年(4年生~6年生)に分かれてブロック対局とトーナメント戦を行い、優勝、準優勝を決める大会です。

2019年大会の様子

最後の決勝戦はプロと同じ壇上での対局となります。
羽織袴に着替えての壇上対局は子供達の憧れの舞台です。

低学年の部決勝

ブロック対局で敗退しても、駒の消しゴムがもらえる自由対局や、プロ棋士の指導対局クイズラリー詰将棋クイズなど親子共々楽しめるイベントがたくさん用意されています。

ダイス

関東大会は子供の参加人数が一番多く、国内最大のこども将棋イベントです。

大会概要

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開催日時2022年11月20日(日)
 9:00受付/10:00開会
対象・カテゴリー将棋が指せる小学生以下
本年実施の各地区大会ベスト4に進出していないこと。
参加枠申込多数の場合は抽選
参加費無料
申し込み方法公式HP専用フォームより登録
申込期間:9月20日(火)~10月30日(日)
備考国内最大のこども将棋大会
詳細URL2022年度関東大会(こども) | 将棋日本シリーズ | JTウェブサイト (jti.co.jp)

2022年各大会の結果

2022年度は、関東大会以外の各大会は終了しています。
結果一覧は下記の通りです。

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大会参加人数低学年高学年
東北大会(仙台)
6/25(土)
149名優勝:柏木心之介(仙台3年)
準優勝:鈴木侑成(秋田3年)
優勝:髙橋遥輝(天童6年)
準優勝:黒沼亮人(東根6年)
北陸・信越大会(金沢)
7/9(土)
97名優勝:鈴木和空(金沢3年)
準優勝:渡邉真絃(長野3年)
優勝:土田悠真(新潟4年)
準優勝:北川万葉(勝山6年)
中国大会(広島)
7/23(土)
149名優勝:小松 希(島根3年)
準優勝:太田陽喜(広島3年)
優勝:小林煌太朗(広島6年)
準優勝:吉武 航(広島6年)
静岡大会(静岡)
7/30(土)
216名優勝:中條暁文(静岡3年)
準優勝:小池斗舞(静岡3年)
優勝:大房湊明(三島6年)
準優勝:朝比奈 潤(静岡5年)
福岡大会(福岡)
8/7(日)
239名優勝:川本泰輝(佐賀3年)
準優勝:信太晴鷹(福岡3年)
優勝:井上 岳(奈良5年)
準優勝:嶋田旬吾(熊本6年)
熊本大会(上益城郡)
9/10(土)
160名優勝:内木場雅春(宮崎3年)
準優勝:奥川慧大(福津3年)
優勝:森 寛仁(福岡6年)
準優勝:岡﨑忠俊(佐賀6年)
四国大会(高松)
9/17(土)
226名優勝:山野卯嵩(加古川3年)
準優勝:川口綾太(坂出3年)
優勝:藤井響生(たつの4年)
準優勝:宮本弥吹(松山6年)
北海道大会(札幌)
9/23(金・祝)
168名優勝:水谷 丞(札幌2年)
準優勝:塩野谷勇翔(札幌2年)
優勝:梅澤満喜(比布5年)
準優勝:山田悠人(釧路4年)
大阪大会(大阪)
10/15(土)
503名優勝:森脇 馨(吹田3年)
準優勝:澤田龍平(藤井寺3年)
優勝:吉田圭佑(八尾4年)
準優勝:深井奏真(宝塚4年)
東海大会(名古屋)
11/6(日)
718名優勝:前田和太朗(桑名3年)
準優勝:田村航基(京都3年)
優勝:伊藤誇吾(海津6年)
準優勝:清水太陽(みよし6年)
関東大会(千葉)
11/20(日)

低学年の部は、北海道大会以外は全て3年生が決勝へ進出しています。
他の地方大会に遠征して優勝した子もいますね。

ダイス

遠征すると完全にアウエーになるようです。
以前大阪大会で優勝した四国の親御さんが、プレッシャーがすごかったと言われてました。

2021年 関東大会結果

2021年関東大会/ブロック対局
密にならないように席の間隔を広げている

昨年の関東大会の結果は下記の通りです。

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大会参加人数低学年高学年
関東大会(千葉)
11/21(日)
1097名
低学年:523名
高学年:574名
優勝:和田耕真(品川3年)
準優勝:祝井千空(府中3年)
優勝:並木智裕(清瀬6年)
準優勝:佐藤洋輝(千葉5年)
ママ将

関東大会は1000人規模のこども達が参加するのですね。

ダイス

コロナ前では3000人以上のこども達が参加した年もありました。
1000人でも以前に比べると少なくなりましたね。

昨年大会の高学年決勝進出のお二人は2022年夏の奨励会試験に合格し、プロへの道を進んでいます。
関東大会の過去の高学年決勝進出者を見ると、2016年以降は全員奨励会に入っています。

ダイス

やはりプロを目指すぐらいの強い子が決勝まで進出していますね。
2人しか壇上に上がれないので、勝ち上がるには運も実力も必要です。

開催場所:幕張メッセ

テーブルマークこども大会(関東大会)の会場は、幕張メッセです。
千葉マリーンスタジアムが近くにあり、海浜幕張駅から徒歩5分の場所です。
幕張メッセは東京駅から京葉線で約30分です。

以前は東京ビックサイトで開催されていましたが、2017年より幕張メッセで開催されるようになりました。

幕張メッセはイベントでよく使われる大型施設です。
海浜幕張駅から幕張メッセまでは案内の看板もありますし、会場に向かう親子連れもたくさんいるので、初めてでも迷うことなく会場に行けると思います。

幕張メッセの周りには有料駐車場もありますが、公共交通機関をご利用ください。

幕張メッセまでのアクセス詳細はこちら

受付(9:00~10:00)

テーブルマークこども大会の流れを受付から閉会まで順に解説します。

ダイス

私の10年の経験から思いついたままに書いています。

受付から会場入りまで

会場の受付は9時からになります。

受付混雑を避けるために、参加証No毎に受付時間が設定されています。
今回の受付時間は下記の通りです。

  • 9:00~:低学年部門 参加証No.1001~ 高学年部門 参加証No.5001~
  • 9:20~:低学年部門 参加証No.1241~ 高学年部門 参加証No.5241~
  • 9:40~:低学年部門 参加証No.1481~ 高学年部門 参加証No.5481~

受付時間を間違わないように注意しましょう。
特に10時を過ぎてしまうとブロック対局に参加できなくなります。

会場に入る前に昼食を買っておきましょう。
会場内は飲食が可能です。

午前のブロック対局と午後のトーナメント戦まで、昼休憩がなく、すぐにトーナメント戦が始まります。
まとまって昼食を取る時間がないため、お子さんがトーナメント戦を目指しているなら、昼食は会場内に持参することをおススメします。

幕張メッセの建屋に入ってから、会場のホールに入るまで長蛇の列になりますが、受付はスムーズなので流れは早いです。
長時間待つようなことはありません。

受付時に、①参加証を見せて、②健康確認シート・同意書を提出します。
ここでブロック対局の席番号が記載された用紙と参加証用のストラップが渡されます。

ストラップは参加証を取り付けて、首からかけるものです。
大事なものなので、会場内にいる間はずっとつけておきましょう。

席番号の用紙は、小さい紙なのでなくさないように気をつけましょう。
なくしても再発行は可能ですので、その場合はすぐに受付に言いに行きましょう。
(私は次男が一度なくした経験あり)

指導対局を希望されるお子さんは、受付時に「指導対局抽選カード」をもらいましょう。
「あたり」がでれば午後に指導対局を受けることができます。

会場入りから開会式までにやるべきこと

受付を終えて会場入りしたら、あとは開会式を待つだけです。
ただし、それまでにやるべきこと、やった方がいいことをいくつか紹介します。

座席の確保

まずは自分と子供達の座席の確保です。
テーブルマーク関東大会は、以前は参加者が3000人以上で座席の確保が大変でした。
今は1000人規模になりましたので、座席に余裕はあります。
ただし、対局場に近い場所から埋まっていくので、できれば近くの場所に陣取りたいですよね。

将棋仲間がいる場合は、仲間の分まで確保しておきましょう。
関東大会は1000人以上の子ども達が参加している大会です。
普段通われている教室などの仲間と大会に臨むのは、お互いに応援しあったり、助け合ったりできるので励みになります。
また親御さんも知り合いのパパ友さん、ママ友さんと一緒に過ごすことで、より大会が楽しくなります。

対局場所の確認

座席を確保したら、参加するお子さんと対局場所の確認をしましょう。
受付で渡された席番号を見て、場所を確認します。

席番号はアルファベットで書かれているものもあるので、低学年のお子さんにはわからない場合があります。
また会場が広いので、迷う子もいます。

最初は親御さんがお子さんと一緒に対局場所の席を確認するのがよいでしょう。

開会式の時間が近づいてくると対局席につくようにアナウンスが流れます。
アナウンスに気づかないお子さんもいますので、対局席につくように促してください。

開会式直前には、ほぼ全てのこども達が対局場の席に着きます。
大会慣れしている親御さんはお子さんのブロックに強い子や知り合いの子がいないか確認しましょう。

トーナメントで上位を目指しているなら、ブロック対局の3局では強い子や知り合いの子との対局は避けるべきです。
当たりたくない子が同じブロックにいた場合は、できる限りその子と当たらないようにお子さんとよく打ち合わせしてください。

ブロック対局時に強い子との対局を避ける方法については後述します。(先に読みたい方はこちら

その他

早めに入られた方は開会式まで少し時間があるので、受付時に渡された配布物を確認するのもよいでしょう。
また、大会前に送られているスケジュールを再確認し、一日どのように過ごすのかを考えるのもありです。

ダイス

開会式の前にトイレに行っておくことも忘れずに。

開会式まで:ダイスは何をやっていた?

まずは座席の確保から始まり、知り合いのパパさん・ママさんと合流。次に息子と対局場所の確認をしていました。
またこの時間に対局ルールの確認などもやっていましたね。

後は会場を歩き回り、他のパパさん、ママさん、子供達、教室の先生と挨拶。
関東で将棋をやっているほぼ全員が集まるので、色々な方と話するのが楽しかったです。

息子は早々に対局席について詰将棋をやっていることが多かったです。

開会式(10:00~10:20)

開会式の様子

10時になり、子供達が全員席に着いたところで、いよいよ開会式が始まります。
本大会は節目節目で太鼓を使用してアナウンスします。

開会式では、参加棋士の紹介やご挨拶、もちろん協賛のJTさんからのご挨拶もあります。
この開会式中にルール説明もありますが、ルールについては事前にお子さんとよく確認しておくことをおすすめします。

多くの親御さんが我が子の対局姿を見ようと対局場の周辺に集まります。
子供が真剣に将棋を指す姿は絵になりますし、写真を撮る方も多いです。

子供達の対局場には線が引かれており、親御さんはその線の中に入ることはできません。
線外より子供達の対局を観戦することになります。

対局を見守る親御さん(2019年)

ブロック対局(10:20~12:00)

対局前の様子(2019年)

開会式が終わると、「はじめ!」の合図でブロック対局が始まります。

ブロック対局は3対局を行い、3連勝者のみが次のトーナメント戦に進むことができます。
3連勝者のみなので、このブロック対局で勝ち進めるのは8人に1人になります。

ダイス

上位進出を狙う子供達にとってはこのブロック対局は確実に突破しておきたいですね。


この章では、ブロック対局のルールや注意点などを述べていきます。

ブロック対局:スケジュール

ブロック対局のスケジュールは下記の通りです。

時間対局
10:20~第一局
10:55~第二局
11:30~第三局
ダイス

対局の合間に少し休憩もあります。

基本上記のスケジュールで動きますが、後ろにずれることが多いです。
どこかの対局でもめごとがあると、その対局が終了するまで待たされます。
会場が広いので、単に待つだけになってしまいますが、その場合は「どこかでまだ対局が終わっていないんだな」程度でのんびり待ちましょう。

ブロック対局:ルール

テーブルマークこども大会のブロック対局は1対局20分しかありません。
その短い時間ゆえにルールも特殊です。

ブロック対局のルール
  • 1対局20分
  • 15分経過後に時計(1~3分の持ち時間制)が入る

ブロック対局は、早指で数分で勝負がつく場合もありますが、強い子同士だと対局が長引き、15分で終わらないことがあります。
基本15分を過ぎるとアナウンスが流れ、時計が入ります。
ルール上は1~3分の持ち時間となっていますが、基本3分の持ち時間です。
よってどんなに長くても時計が入ってから6分で勝負がつきます。

ダイス

時計が入る事があれば、将棋ウォーズの3分切れ負けと同じです。
時計が入るまでに優位に進めておきたいところですね。

対局が終わったら、手を上げましょう。
手を上げると、係の方がやってきて参加証に「勝ち」または「負け」の印を押してくれます。

印をもらったら、対局相手と共にブロックごとの受付に報告に行きましょう。
報告したら、次の席が示された用紙をもらうので、次局はその席で対局を行います。

ブロック対局:注意点

ブロック対局は、初心者から優勝を狙う有段者までが参加しています。
普段の将棋大会ではあまりないようなトラブルがテーブルマーク大会では出てきます。

これは過去に私が目にしたトラブルの例です。

  • 手を離した、離していない
  • 待ったした、待ったしていない
  • 二手指しした、していない
  • 持ち駒を隠していた、隠していない

子供に特に多いのは「手を離した、離していない」でもめるケース。
特にこのブロック対局中にもめることが多いです。

対局後に指摘しても取り合ってもらえないので、気になった場合はすぐに手を上げて審判を呼びましょう。

対局終了後に親も入って「相手が持ち駒を隠していた」と指摘しているケースもありました。
本当にやっていたとしたらかなり悪質なのですが、これも後から指摘しても無効になってしまいますので、何かおかしいと思った時は、すぐに審判を呼びましょう。

親は対局に介入できません。
あくまで審判を呼べるのはお子さん(対局者)のみです。
あらかじめ反則があることは想定しておいて、こういう場合は審判を呼ぶ、これぐらいなら多めに見るなど事前にお子さんと確認しておきましょう。

ブロック対局は魔物の住処(すみか)

ブロック対局を勝ち進めるのは8人に1人と書きましたが、突破するには運の要素も必要です。

テーブルマークこども大会は初心者から有段者までのこども達が参加していますが、圧倒的に多いのは級位者のこども達です。
よって、低学年なら上級以上、高学年なら有段者以上であればブロック対局の突破の可能性は高いです。

ただし、ブロック対局の短い時間と途中から3分切れ負けの特殊ルールがあり、県を代表するような強豪がこのブロック対局で敗退するようなことがよくあります。

昨年は高学年の部で全国小学生倉敷王将戦で県代表だった子が4人もこのブロック対局で敗退となっていました。
その内2人は現在奨励会に進んでいるほどの実力者で優勝できる棋力がありました。
そんな強豪でもブロック対局で敗退することもあり、まさに魔物が住んでいます。

テーブルマークこども大会の独特の雰囲気、特殊ルールに惑わされないようによくルールを確認して、落ち着いて自分の将棋を指すことを心掛けましょう。

ダイス

私の長男も一番強かった最後の6年生の時にブロック対局で敗退しました。

ブロック対局で強い子との対局を避ける方法

同じブロックで強い子などの当たりたくない子を発見した場合、2局目、3局目で対局を避ける方法があります。

運営側は対局を終えた順に次の相手を当てていきます。
よって、当たりたくない子が早く終わった場合、わざと対局時間を長くして対局の報告をずらせばその子と当たることはなくなります。

強い子と同じタイミングで対局を終えることがないように対局時間を調整していきましょう。

ただし、相手との棋力差があって余裕がある時は周りを見ながら指してもいいのですが、大事なのは目の前の一局に勝つことです。
指してみて「相手が強い!」と感じたら、周りの対局のことは考えず、目の前の対局に集中しましょう。

ダイス

知らない子でも強い子はたくさんいます。
まずは今の対局を大事にしましょう。

ブロック対局:親御さんの過ごし方

ブロック対局中の親御さんの過ごし方は様々です。

ブロック対局を観戦

我が子の対局を観戦される方、写真を撮られる方が一番多いです。
真剣な表情で対局に臨む我が子の姿はカッコいいですよね。

知り合いのパパさん、ママさんと談笑

近年の私はもっぱらこのパターンです。
我が子の対局姿を確認して何枚か写真を撮った後は知り合いの親御さんや先生を見つけては談笑。
久しぶりに会う親御さんも多いので話に花が咲きます。

イベント参加

ブロック対局中にイベントに参加することも多かったです。
テーブルマークブースにあるクイズラリー(とても簡単)や詰将棋クイズ(2回)に参加するなどです。

それぞれ応募しておくと抽選で賞品が当たることもあります。

以前はテーブルマークの試食会もあったのですが、コロナの影響で最近は実施されていません。
毎回楽しみだったので残念ですが、仕方ないですね。

その他

本を読みながら我が子の対局が終わるのをじっと席で待っている親御さんもいらっしゃいます。
一局ごとにお子さんが報告に戻ってきて結果を聞くのも楽しみの一つです。

昼食

本大会では昼食の時間は設けられていません。
ブロック対局で敗退した子は、次の自由対局はいつ参加してもいいので、会場外に食べに行くことも可能です。

トーナメント戦に進出したお子さんはすぐに対局が始まるため、合間合間に会場内で食を取るようにしましょう。

トーナメント戦、自由対局、指導対局(12:00~14:20)

午後の部は、トーナメント戦、自由対局、指導対局、トークショーなどのイベントに分かれます。
それぞれ見ていきましょう。

トーナメント戦

ブロック対局で勝ち上がってきた子達が集う完全ガチのトーナメント戦です。
トーナメント戦が始まると大きなトーナメント表が掲示され、誰と誰が当たるのか、誰が勝ったのか負けたのかが一目でわかります。

トーナメント表の周りは人だかりになります。
親御さんや子供達が「強豪同士が一回戦で当たる」や「だれだれ君が勝ち残っている」などの会話をしています。

ダイス

他人の会話を聞くだけのも楽しい。

トーナメント表

2019年はトーナメント1回戦から決勝戦まで最大で8対局がありましたが、参加人数が1097人の昨年は最大で7対局でした。

トーナメント戦のルールは初めから時計が入り、持ち時間10分の勝負です。
将棋ウォーズの10分切れ負けと同じルールですので、慣れている子も多いかと思います。

一回戦、二回戦と進むにつれてトーナメント戦の対局場はどんどん人が絞られていきます。

トーナメント戦の最終局は準決勝進出者の4名になります。
次の壇上決勝戦の進出者を決める準決勝は、立会人のいる中で対局します。

ダイス

夢の決勝の舞台、壇上に上がるためには是が非でも勝ちたい準決勝ですね。

準決勝の様子

展望:低学年の部

例年優勝争いは、夏に開催された全国小学生倉敷王将戦の県代表者を中心に繰り広げられます。
今年は例年以上にハイレベルな争いになりそうです。

中でも全国小学生倉敷王将戦低学年の部で優勝した(全国優勝者)子を含む3名(千葉、東京、茨城)が低学年の中では群を抜いています。
この3人が順当に決勝に進出するのか、この3人に勝つ子が出てくるのかが低学年の部の見どころです。

ダイス

低学年の部の上位予想3名は、高学年の部に入っても上位に進出できるぐらいの棋力の持ち主です。

展望:高学年の部

高学年の部は一般の大人の大会でも上位に入れるぐらい強い子が多いです。
一番決勝まで残る可能性が高いのは、研修会でB1(千葉)、B2(東京2名)に在籍する3名。
研修会でB1、B2はすでに奨励会に入ってもおかしくないぐらいの棋力です。

この3名が頭一つ抜けているように思いますが、低学年と違って高学年は本当に強い子がたくさんいます。
研修会C1が4名、C2が6名、D1が4名、D2が4名と先ほどの3名を加えると研修会上位在籍者だけでも21名の高学年がいます。

また上記研修会の中には全国小学生倉敷王将戦の高学年の部で全国2位の実力者が2名(共に神奈川)いますし、その他各都道府県の代表者(名人戦、倉敷王将戦)も含めると30名以上の実力者がいることになります。

この中で鬼門のブロック対局を無事通過して、誰がトーナメントで上位に進出して最後の壇上対局まで残るのか、注目です。観る将目線でも本大会を十分楽しむことができます。

ダイス

高学年は強い子が多すぎて、誰が優勝するのか予想が難しいです。

自由対局

自由対局表

午前のブロック対局で残念ながら敗退した子は決勝トーナメントには進めませんが、本大会では自由対局が用意されています。

自由対局ではブロック対局で何勝したかで3つのグループ(2勝、1勝、0勝)に分かれており、自分と同じ棋力の相手と自由に将棋を指すことができます。

自由対局は1局終えるごとに対戦相手と受付に報告に行き、参加証に印をもらいます。
対局数や勝ち星で印が一定数たまると駒の消しゴムがもらえます

駒消しゴムをもらえるポイント

  • 1局対局:「歩」または「と」の消しゴム
  • 4局対局:「香車」の消しゴム
  • 6局対局:「角」の消しゴム
  • 8局対局:「飛車」の消しゴム
  • 10局対局:「王将」の消しゴム
  • 12局対局:「歩」または「と」の消しゴム
  • 2勝:「桂馬」の消しゴム
  • 4勝:「銀」の消しゴム
  • 6勝:「金」の消しゴム

せっかくの機会なので、たくさんの相手と将棋指して、駒消しゴムを集めてほしいと思います。

年長の長男が初めて参加した時、10局以上の自由対局を指して、全部の駒を集めていました。
長男が全部の駒を揃えて喜んでいたのはいい思い出です。

駒消しゴム

指導対局

トーナメント戦、自由対局と平行して指導対局も行われます。
指導対局はプロ棋士と女流棋士が多面指し(一人で同時に複数を相手にする)を行います。

せっかくの機会ですし無料なので、積極的に参加することをおすすめします。

ダイス

プロならではの視点で、一局を通して良かった点、改善すべき点など教えてもらえます。

指導対局:申し込み方法

指導対局は抽選になります。
入場受付時に『指導対局抽選カード』を受け取り、「あたり」がでれば指導対局が受けられます。

「あたり」を持っている方でトーナメント戦に出ないお子さんは、11:55から指導対局終了15分前までに指導対局コーナー受付に行けば、指導対局を受けることができます。

出演棋士のトークショー

14時頃から決勝の舞台を整えるために、会場の座席位置が変更となります。
舞台を中心に座席が並べられていきます。

この際、JT将棋日本シリーズプロ公式戦に観戦に来られる一般の方々優先で前方の席が確保されています。
こども大会に参加している親御さん、お子さんは少し壇上から離れた席になります。

予定では14時05分に対局棋士(藤井聡太五段、斎藤慎太郎八段)の紹介と挨拶があります。
対局前のお二人なので、軽い挨拶のみになります。

14時10分から出演棋士のトークショーが始まります。
解説をされる郷田九段、聞き手の藤田女流二段、読み上げの脇田奈々子女流初段のトークショーになります。

主にJT将棋日本シリーズプロ公式戦を中心にお話されますので、見どころをおさえておくとプロ公式戦をより楽しんで観戦できるようになります。

午後:親御さんの過ごし方

観戦を見守る親御さん

午後の親御さんの過ごし方ですが、お子さんがどこで対局しているかで過ごし方は変わります。

親御さんの主な過ごし方は下記の通りです。

  • トーナメント観戦(子供、仲間)
  • 自由対局観戦
  • 指導対局観戦
  • 他の親御さんと談笑
  • 席でのんびり過ごす

私の場合、最初の1~2年目は息子も小さくて自由対局が中心でしたので、ずっと様子を見ながら写真やビデオを撮ったりしていました。

トーナメント戦に出れるようになると、息子や仲間達の応援をしながら他の親御さんと観戦していました。
この頃になると知り合いも増えて、一緒に対局を観戦するのが楽しかったです。
最後の10回目までは、午後は毎回同じような過ごし方をしていたように思います。

ダイス

息子が敗退しても、教室の仲間達を応援していました。

テーブルマークこども大会は、退場は自由です。
いつでも帰ってよいというのは親御さんにとってもお子さんにとっても安心できますね。

中には、ブロック対局で敗れたお子さんが午前中で会場を後にして、そのまま道場に行って午後を過ごしたという話を聞いたこともあります。
人それぞれの過ごし方、考え方がありますね。

こども大会決勝(14:45~15:50)

決勝戦の様子

トークショーを終えて、いよいよこども大会の決勝が始まります。
最初に低学年の部決勝、次に高学年の部決勝が行われます。

壇上に上がれるのは低学年、高学年ともに2人のみ。
午前のブロック対局からずっと勝ち続けた2人です。
羽織袴に着替えての壇上決戦は夢の舞台。子供達のあこがれの場です。

決勝戦のルール

決勝戦のルールは「初手より30秒未満で指す」です。
強い子は、トーナメント戦の10分切れ負けよりこちらのルールの方が慣れているかもしれません。

この舞台は、後の将棋日本シリーズプロ公式戦決勝戦と全く同じ舞台です。
読み上げや聞き手、解説もあるので、我々見ている側も楽しく観戦することができます。

決勝戦の見どころ

低学年の部では勢いのある元気な将棋が見れますし、高学年の部では大人顔負けの渋い手もバンバン出てきます。
解説付きなのでより将棋が楽しめるかと思います。

熱い対局はもちろんですが、対局前の意気込みや対局後の感想戦で子供達が何を言うのかも楽しみです。

昨年の低学年の部では、「憧れの○○君と、この舞台で対局できることが嬉しい」と相手を敬う立派なコメントをする三年生君がいました。
勝つことよりも大きな舞台で将棋を指せる喜びを表現しているコメントで、聞いていて嬉しくなりました。

JTプロ公式戦決勝(16:00~)

テーブルマークこども大会の表彰式が終わるとこども大会は終了となります。

次に将棋日本シリーズプロ公式戦が行われます。
本大会は選ばれた上位8人の棋士がトーナメント戦を戦い、最後に残った2人が幕張の舞台で決勝戦を行います。
壇上での対局になり、トップ棋士の将棋を生で観戦することができます。

ダイス

こども大会はお祭りムードでしたが、プロの対局となると会場内に緊張感が出てきます。

藤井五冠 VS 斎藤慎太郎八段

将棋日本シリーズプロ公式戦の決勝に勝ちあがってきたのは、藤井五冠と斎藤慎太郎八段です。
藤井五冠は有名過ぎて言うまでもありませんが、斎藤八段も名人挑戦者になるなどA級棋士の中でもトップをいくプロ棋士です。
かなりの好カードです。

ダイス

斎藤八段はイケメン棋士でかっこいい。女性ファンも多いです。

この2人の対局を生で観戦できる、観る将にとってはたまらない。
熱い好局が期待できそうです。

JTプロ公式戦決勝戦の楽しみ方

まずはプロの威厳ある礼儀作法や集中している様を見てみましょう。

決勝戦のルールは「持ち時間10分、切れたら30秒未満」です。
時間の限られた早指し将棋の中、どんな手をひねり出すのかも注目したいポイントです。

また対局中に二度の封じ手予想があります。
予想が当たった方は抽選で賞品がもらえます。
せっかくの機会ですので、こちらも参加しましょう。

ダイス

私はトップ棋士のコメントにも注目しています。

終了(18:10~)

将棋日本シリーズプロ公式戦の対局が終了し、そのまま表彰式と閉会式が行われます。

勝利棋士がお見送り

最後まで残られた方の特典として、勝利棋士のお見送りがあります。

ダイス

藤井聡太五冠か斎藤慎太郎八段のどちらかにお見送りいただけます。
こんな機会はめったにありません。

テーブルマークこども大会まとめ

長くなりましたが、テーブルマークこども大会の概要と一日のスケジュールについて解説してきました。

11月20日の関東大会は私も同伴者として会場に足を運ぶ予定にしています。
大会の模様についてはまた記事にします。
また大会に参加して、この記事では書けなかったこと、気づいていなかったことなどあれば、また来年の記事に盛り込みたいと思います。

本大会は1000人以上の子どもさんが参加する国内最大のこども将棋イベントです。
主催者の日本将棋連盟、協賛のJTさんが長年運営しているだけあって、参加する子供達や親御さんにとっても一日将棋を楽しめるイベントが盛りだくさんとなっています。

関東中の将棋キッズが集まるこの大会で、参加されるお子さんと親御さんが充実した一日を送られることを願っておりますし、この記事がわずかながらでもその一助になれば幸いです。

ではテーブルマークこども大会のプレビュー記事はこの辺で。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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