2023年8月5日に開催された第22回全国小学生倉敷王将戦を観戦しましたので、その模様を報告します。
大会開催中は気づいていなかったのですが、主催者側より「SNS等に本大会の結果や写真を投稿される際は、ご自身のお子様以外の選手の結果やお顔が映らないようにご配慮ください」とのアナウンスがあったそうです。
本アナウンスについて、大会の模様を記事にして公開できないかを主催者である倉敷市文化振興財団様に確認したところ、「許可のない選手等の顔にモザイクをいれていただく等の配慮をしていただけば掲載可能です。」とのご回答をいただき、また同内容を倉敷市芸文館のHPに記載いただくなどのご対応をいただきました。(倉敷市芸文館のHPは下記)
大山康晴十五世名人生誕100周年記念 大山名人杯争奪 第22回全国小学生倉敷王将戦 SNS等への投稿について | お知らせ | 倉敷市芸文館 (arsk.jp)
まず迅速にご対応いただきました倉敷市文化振興財団関係各位に御礼を申しあげます。
また本記事で使用している写真については、
- 基本出場されたお子さんと親御さんの写真には顔がわからないように加工する
- 親御さんから許可をいただいたお子さんのみ顔写真を掲載する
- 本記事での大会結果はベスト8以上を掲載し、結果の詳細はアルクくらしきのHPへのリンクを紹介する
としております。

- 長男(高3)と次男(中2)を持つ親将(親将歴12年)
- 日本将棋連盟茨城常南支部会員
- 千駄ヶ谷連盟道場初段、将棋ウォーズ二段
- 2022年11月から「こども将棋情報室」のサイトを運営
全国小学生倉敷王将戦とは?

毎年夏に岡山県倉敷市で開催される全国小学生倉敷王将戦。
小学生の将棋タイトルでは、公文杯小学生将棋名人戦と並ぶ全国規模の権威ある大会です。
倉敷王将戦は、小学生名人戦と同じく全国各都道府県で予選会が行われ、全国大会に出場する代表者を決めます。
公文杯小学生将棋名人戦は都道府県で代表者は1名だけですが、倉敷王将戦は高学年の部と低学年の部が分かれているため、各都道府県の予選会で高学年代表と低学年代表を決めることになります。



低学年で都道府県代表になれるのも倉敷王将戦の魅力です。
全国小学生倉敷王将戦の全国大会は、高学年の部・低学年の部共に64名が参加します。
東京都や大阪府などの人口が多い都道府県や岡山近郊の広島県、香川県などは2名の代表枠があり、また大山名人にゆかりある青森県おいらせ町、倉敷市などは市町村単位で代表者を選出できます。
今年で第22回を迎える全国小学生倉敷王将戦ですが、過去大会では第2回大会で菅井八段が高学年の部で優勝、第10回大会では藤井聡太七冠が低学年の部で優勝されています。



全国小学生倉敷王将戦は都道府県予選から代表を選出し、全国大会が開かれます。
倉敷は高校野球の甲子園のようなもので、全国の小学生将棋棋士の憧れの地です。


第22回全国小学生倉敷王将戦 大会前日
前日に参加者同士で練習対局ができる


第22回全国小学生倉敷王将戦は8時30分より受付が始まるので、多くの参加者が前日入りして翌日に備えます。
前日から倉敷に入られた参加者のために、主催者側では交流を兼ねた練習対局ができる場を用意しています。
私は前日の練習対局の場には行けなったのですが、複数の親御さんより情報をご提供いただきましたので、その模様を紹介します。
- 日時 2023年8月4日(金)10:00~16:30
- 場所 倉敷芸文館 別館2階 202会議室
練習対局の模様
全国小学生倉敷王将戦の前日に開催される練習対局は、午前10時より倉敷芸文館の別館2階で行われます。







練習対局は、代表でないお子さんも参加が可能です。
兄弟で倉敷に来ているケースも多いので、これはありがたいですね。
受付で手合いカードに県名、学校名、学年、名前を記入し、受付スタッフ(手合い係)に提出します。
あとは、手合い係が適当に手合いを付けてくれるので、呼ばれたら対局をする仕組みです。


会場には保護者用に椅子も用意されています。


親御さんはここで知り合い同士で談笑したり、子供さんの対局を観戦したり、各々過ごします。



このような場で、他県の親御さんと知り合いになるのがおススメです。
話しかけるのは少し勇気がいりますが、それをきっかけに仲良くなれるケースは多いです。


午前中はまばらだった対局席も午後になるとほぼほぼ埋まってきます。
親御さんの席も埋まるので、立って観戦される親御さんもおられます。
写真撮影やビデオ撮影も可能です。


この練習対局では5勝すると、様々な賞品がもらえます。
一部もらった賞品を紹介します。




他にも布製の将棋盤もあったようです。
前日の練習対局は参加した方がいい?
本番前日の練習対局に参加するか否かですが、個人的には参加した方がいいように思っています。
その理由について、下記まとめてみました。
- 全国レベルの相手と対局することで自分の立ち位置がわかる
- 自分の立ち位置がわかることで、本番の目標を設定できる
- 強い相手と将棋を指すことで高い経験値を得る
- 前日に高いレベルの相手と練習将棋を指すことで翌日の予行練習になる
- 練習対局は交流の場なので、友達を作ることができる
- 親御さんも数多く来られているので、新しく知り合いを作る機会になる
私も2年前に参加した時は、ここで何人かの親将さんと知り合いになりました。
全国の親将さんと会話するのは新鮮で、楽しく会話させていただいたのを覚えています。



全国優勝しているような子も参加していますので、せっかくの機会なので挑戦してほしいと思います。
第22回全国小学生倉敷王将戦 道中~受付~開会式


芸文館までの道中
第22回全国小学生倉敷王将戦当日(8月5日)は快晴で、相変わらずの暑さ。
私も何度か息子とこの時期に倉敷に訪れましたが、今回も同じような暑さでした。
岡山駅前のホテルを朝7時に出発し、JR山陽本線で岡山から倉敷に移動します。




倉敷駅から芸文館までは徒歩15分ほどです。
道中には、今回参加者が宿泊されているだろうホテルが数軒ありました。











上記ホテルの他にはアイビースクエアが芸文館のほぼ隣に位置して人気ですし、便利です。
私は2022年1月の第20回大会時はグリーンリッチホテルに宿泊しました。
部屋が広くて綺麗だったのでおススメです。


受付
8時20分に現地到着しました。
受付開始は8時30分とありましたが、10分前にはすでに多くの参加者が開場を待たれておりました。
会場前の看板で記念撮影をされている方も多かったです。




8時25分に開場となりました。
参加者は列を作って会場に入っていきます。


会場入ってすぐ左に低学年の部受付、右に高学年の部の受付があります。
受付で名前を言って、記念品や対局カード、名札などをもらいます。




受付が終わると、会場に入る前に抽選のクジを引きます。
このクジで8人×8組の予選リーグで対局する組が決まります。
引いたクジは自分の対局席を示したものなので、そのまま持っておきます。


予選リーグの抽選クジを引く


会場中側より撮影
クジを引いて、会場入りです。
すでに壇上では、対局の席と開会式の椅子やトロフィーが並べられています。
選手は、壇上奥の対局場で対局を行います。





壇上での対局は独特の雰囲気で緊張感がありますね。
会場の席は自由です。
席数も余裕があるので、満席になることはありません。
着席して開会式を待ちます。
所どころで知り合いや先生に会って、ご挨拶をされる親御さん達が見られます。
子供達も他県の友達を見つけて、話をしたりしています。
いただきもの
本大会の受付でいただいたものは下記になります。








左はクジで引いた番号




その他、将棋本(囲いの破り方)もいただきました。
開会式


優勝すれば名前が刻まれる
9時より開会式が行われます。
まずは伊東倉敷市長のご挨拶です。
- 倉敷市は大山康晴一五世名人が生まれ育った町で、今年はちょうど生誕100年になる。
- 生誕100年になるため、倉敷市は将棋に力を入れている。(アマ名人戦、女流の指導対局、倉敷藤花戦など)
- 皆さん地域の代表としてぜひ頑張ってほしい。
- トロフィーには優勝者の名前が刻印されて、大山記念館に飾られる。


続いてご来賓いただいた倉敷市議会議員の方々のご紹介。
そして最後に主催者として、伊東香織市長、岡荘一郎理事長(倉敷市文化振興財団)、菅井竜也八段の紹介がありました。
次は選手、主催者、来賓の方々と記念撮影です。
記念撮影は、低学年と高学年に分かれて行われました。




記念撮影の後に選手は壇上に上がり、自分の対局席に着きます。
対局席は受付後の抽選で引いたクジの番号になります。
選手が席に着くと保護者の写真撮影の時間になります。
唯一保護者が壇上に上がれるのが、この写真撮影の5分間です。




競技方法
開会式の中で、日本将棋連盟倉敷市役所支部の塚本支部長より競技方法の説明がありました。
- 低学年の部、高学年の部とも8人1組のリーグ8組に分け、予選リーグ戦を行う。
- 予選リーグの組分け及び1回戦の対戦相手は、大会当日の受付時のクジで決定する。
- 2回戦は勝者同士、敗者同士の対戦とし、受付時のクジにより決定した番号順に対戦相手を決定する。
- 3回戦は同勝敗数同士で対局する。
- 各組の1位が決勝トーナメントに進出する。
- 対局は平手。先手後手は振り駒で決める。
- 持ち時間は20分。切れたら1手30秒未満で指す。
- 時計の位置は後手番の選手が決める。
- 時計は必ず指した手で押す。
- 対局が終了したら、必ず両対局者揃って受付に勝敗の報告をする。
- 反則は負け。終局後判明した場合は勝負の通りとする。(決勝戦などの記録がある場合は記録優先)
- 千日手は先後を交代して指し直す。持ち時間は残り時間とする(ただし残り時間が5分に満たない場合は5分とし、相手にも加える)
- 持将棋は持ち点方式とし、27点に満たない場合は負け。
- その他問題が生じた場合は席に着いたまま、まっすぐ手を挙げること。スタッフがかけつけて判断する。
この競技方法の説明の中で、下記のような話もありました。
- 将棋大会のもめごとで多いのは、指から離れた離れていないの言い争い。
- 皆さんは都道府県を代表する選手なので、模範となる選手になるように、マナーよく対局に臨んでほしい。



本大会は特にもめごともなく、選手の皆さんマナーよく対局できていたように思います。
競技方法の説明が終わり、いよいよ対局開始です。
第22回全国小学生倉敷王将戦 午前の部


予選リーグ
予選リーグ1回戦:9時40分~
9時40分となり、予選リーグの対局が始まりました。
予選リーグは、8人1組のリーグ戦。
このリーグで3連勝者のみが次の決勝トーナメントに進出できます。




対局開始15分もすると、低学年の部を中心に続々と決着がついてきます。
対局が終わった選手は受付に勝敗を報告し、それぞれ保護者の元に帰ってその結果を報告します。
高学年と低学年合わせて128名が参加しているので64対局。
よって、64名が勝ちで64名が負けになります。
一回戦の報告を受けた親御さんの反応も様々。
勝った側の親御さんは一様に安堵されている様子。
逆に負けた側の親御さんは、お子さんと一緒に残念がっている方、悔しさで泣いているお子さんを励ましている方、笑顔で「頑張った」と迎え入れている方など。
お子さんが一回戦で敗れたにも関わらず、その残念な気持ちは一切見せず、夫婦揃って笑顔でお子さんを迎え入れている親御さんが印象に残りました。
普段から勝敗よりも対局姿勢・態度を重視されている親御さんだったので、自然な振る舞いだったように思います。
この親御さんの姿勢には感心させられました。
予選リーグ2回戦:10:25~
予選リーグ2回戦が始まりましたが、高学年の部では1回戦が続いている対局もありました。
10時45分には1回戦全ての対局が終わり、2回戦に進んでいます。


実力者同士の対局
予選リーグ3回戦:11:10~
予選リーグ3回戦が始まりました。
菅井八段も対局を観戦されており、一部感想戦の中に加わり、アドバイスもされてました。





菅井八段に感想戦に入っていただくのは子供達にとってもいい思い出になりますね。
会場外の廊下には、予選リーグ表が掲示されており、大会結果が随時更新されています。
その前には常に人だかりができていました。
子供達は自分の名前がここにあるとか、自分に勝った子が勝ち進んいるなど、ワイワイ話をしています。


12時20分頃に予選リーグの全体局が終了しました。
午前中のロビーの様子
会場外のロビーでは、午後の指導対局場の準備が進められていました。
また大山一五世名人を紹介するパネルも展示されており、それらを見学されているお子さんもいました。


指導対局場を上から


指導対局場


大山十五世名人の展示パネルには午後にご覧になられる親御さんが大勢いました。
第22回全国小学生倉敷王将戦 昼食


午前のリーグ戦3対局が終わり、昼食休憩になります。
事前に主催者側に必要弁当数を申し込んでいれば、弁当を食べることができます。(当日弁当代を支払います。)
芸文館の会場内では飲食禁止なので、昼食は芸文館別館の1Fのアイシアターか2Fの202会議室で取ることができます。
202会議室は前日練習対局で使用した部屋になります。
私はアイシアターにて昼食を取りました。


別館1Fアイシアター


別館202号室


私は昼食会場で初めてお話させていただいた親御さん・お子さんと楽しく会話しながら昼食を取ることができました。
第22回全国小学生倉敷王将戦 午後の部


決勝トーナメント
12時45分より予選リーグを勝ち抜いた低学年8名、高学年8名の決勝トーナメント1回戦の対局が始まりました。


予選リーグでは128名いた子ども達も16名にしぼられ、決勝トーナメントは静けさの中で進んでいきます。
予選リーグとはまた違った雰囲気で、駒音のパチパチという音が鮮明に聞こえてきます。
ベスト8の印象的だったのは、低学年では8人中5人のお子さんが正座をして対局していました。
高学年の正座は2人だったので、16人中7人が正座をして対局していたことになります。



正座をしていると集中力が増すのかもしれませんね。
決勝トーナメント1回戦を勝ち抜いた低学年4名、高学年4名は次の準決勝に進みます。
準決勝は13時30分より始まりました。




14時20分には決勝に進む4名が決まりました。
準決勝敗退者は3位確定となります。(3位決定戦はありません。)
指導対局
会場のロビーでは、13時よりプロ棋士による指導対局が始まりました。
今回お越しいただいたプロ棋士は下記の通りです。
指導対局に来られたプロ棋士
- 菅井竜也八段
- 畠山鎮八段
- 有森浩三八段
- 村山慈明八段
- 村田智弘七段
- 古賀悠聖五段
- 横山友紀四段
- 狩山幹生四段
上記8名のプロ棋士が、一人最大8名を相手に指導対局をされており、ロビーは対局する子供達や親御さんで盛況でした。























プロ棋士の指導対局はいい経験になります。
子供達は何かを学んで地元に戻ってほしいですね。
決勝戦(低学年の部)
いよいよ決勝戦。
決勝戦は、低学年の部、高学年の部と分けて行われます。
棋譜の読み上げと舞台上に大盤が用意され、会場内で観戦ができるようになっています。




決勝戦が観戦できる
低学年の決勝戦は、在國寺君(東京・3年)と中村君(茨城・3年)で、関東勢の対決となりました。
たまたまですが、お二人の都道府県大会の観戦記事を書いていました。
それぞれの都道府県大会の様子がわかるのでご参考までに。




14時30分より低学年の部の決勝戦が始まりました。


終盤は逆転、逆転の大熱戦。
詰まされそうな局面をぎりぎりでしのいだ中村君が勝って、優勝となりました。
優勝した中村君は、1年生時にも本大会に出場しており、その後着々と力をつけてきました。
昨年は2年生ながら低学年ドラ王座戦で優勝、テーブルマークこども大会関東大会でも優勝しており、本大会でも実力を発揮されました。
終盤は詰まされる局面があったようですが、難しい方に逃げるなど勝負術も見事でした。




在國寺君は今年度の公文杯小学生将棋名人戦の東京多摩地区代表で、すでに高学年の中でも勝負できる棋力を持っています。
今年の低学年ドラ王座戦で優勝しており、本大会でも強豪を次々と破り決勝まで勝ち進んできました。
最後はあと一歩の所で優勝を逃しましたが、この経験をバネにさらなる飛躍を遂げてほしいと思います。


決勝戦(高学年の部)
続いて高学年の部の決勝戦です。
決勝戦は小学生名人の永山君(京都・5年)と深井君(兵庫・5年)の関西勢同士の対決となりました。
永山君は公文杯小学生将棋名人戦の優勝者。
実績通りの力を示し、決勝戦まで勝ち上がってきました。
深井君は一昨年本大会の低学年の部でも決勝に進出しており、2回目の決勝戦。
低学年の部では準優勝でしたが、その後着実に力をつけており、関西研修会ではB1にまで上がられました。
両者は公文杯小学生将棋名人戦の西日本大会でも対局しており、その時は永山君が勝っています。



両対局者は小学生の中でもトップクラス。
レベルの高い将棋が見れそうです。
15時20分に高学年の部決勝戦が始まりました。


将棋は先手永山君の中飛車に深井君が居飛車で対抗し、最後は見事な寄せを見せた深井君が勝利しました。
深井君は関西研修会B1と前評判通りの実力で、決勝戦でも見事な将棋を見せてくれました。
本大会後に奨励会入りを決めており、全国大会で優勝したことを自信にして、プロ棋士目指して頑張ってほしいと思います。


永山君は惜しくも準優勝となり2冠達成とはなりませんでしたが、本大会でも小学生トップクラスの実力を示してくれました。
まだ5年生なので、来年の小学生名人戦や倉敷王将戦でのご活躍も楽しみにしています。


第22回全国小学生倉敷王将戦 表彰式・閉会式
表彰式・閉会式
決勝戦の対局が終わり、16時15分より表彰式が行われます。
上位入賞者には伊東市長から表彰状とトロフィーが、菅井八段から扇子と色紙が贈られます。




表彰式が終わり、伊東市長と菅井八段のご挨拶がありました。
- 大山生誕100周年記念の大会でもあり、参加者の皆様に敬意を示すと共にプロ棋士の方々に御礼申し上げる。
- 入口に入って右側に貼り出していた大山記念館の中山先生の分析が興味深い。数多くのプロ棋士が本大会に参加している。励みになるのではないかと思う。
- 倉敷市としても将棋の町として、大山一五世名人の生誕の地として、今後も将棋に関わる皆様を応援していきたいと思う。


最後に伊藤市長、岡理事長、プロ棋士8名と入賞者8名で記念撮影があり、本大会は閉会となりました。


最終結果
第22回全国小学生倉敷王将戦の最終結果(ベスト8以上)は下記の通りです。
第22回全国小学生倉敷王将戦最終結果
- 低学年の部
- 優勝:中村清之介(茨城・3年)
- 準優勝:在國寺晴太(東京・3年)
- 3位:大野拓斗(石川・2年)
- 3位:益田晴快(熊本・3年)
- ベスト8:金子巧磨(長野・3年)
- ベスト8:渡辺慧士(兵庫・3年)
- ベスト8:北川大樹(千葉・3年)
- ベスト8:岩倉有志(愛知・3年)
- 高学年の部
- 優勝:深井奏真(兵庫・5年)
- 準優勝:永山遥真(京都・5年)
- 3位:斉藤翔真(千葉・5年)
- 3位:古賀雅希(東京・6年)
- ベスト8:朝比奈潤(静岡・6年)
- ベスト8:吉川拓斗(鹿児島・6年)
- ベスト8:須長篤司(福井・6年)
- ベスト8:吉田圭佑(大阪・5年)
大会の詳細結果は下記公式HPをご覧ください。
【訂正有】大山康晴十五世名人生誕100周年記念 大山名人杯争奪 第22回全国小学生倉敷王将戦 大会結果について | お知らせ | 倉敷市芸文館 (arsk.jp)



本大会では予選リーグを抜けるだけでも大変なので、ベスト8以上は立派な成績です。
第22回全国小学生倉敷王将戦 あとがき


第22回全国小学生倉敷王将戦を現地で観戦させていただきましたが、特にトラブルもなく盛況に終えることができました。
会場入りから閉会式まで、スムーズに大会が進行していき、スケジュール通りに完結していたように思います。
22回目の大会で慣れているとはいえ、大会を運営されるのはなかなか難しいものです。
主催者の倉敷市様、日本将棋連盟様、倉敷市文化振興財団様のスタッフの対応もうまく連携が取れており、周到に準備をされて本大会に臨まれていたことかと思います。
本大会の良かった点を下記記載します。
- 大会前日に練習対局の場を設けていた。前日に全国から来た子供達と対局をすることができる。
- 受付から抽選、会場入りまでの導線が作られており、会場入りまでの流れがスムーズであった。
- 会場から閉会までスケジュール通りに進行した。
- 参加者全員に記念のメダル、岡山名産の桃、将棋本のお土産があった。
- 記念となる写真撮影の場を随所に設けていた。
- 特に1回戦の対局前の壇上での撮影は親御さんにとってはありがたい場であった。
- 昼食時に弁当の手配があり、昼食スペースも別館1F、2Fと広めに確保していた。
- 予選リーグがあり、負けても最低3局指すことができる。
- 午前の予選対局での敗退者のために、プロ棋士による指導対局の場を設けていた。
- 指導対局は盛況だった。
- 決勝戦は大盤での表示があり、会場で決勝戦を観戦することができた。



大会が進行していくについて随所に主催者側の配慮や気遣いが見られました。ありがたいですね。
本大会では低学年64名、高学年64名が参加されておりました。
全ての子供達が各地の都道府県大会を勝ち抜いた、その地域の中で一番強い実力の子ども達です。
私が観戦した東京都大会や茨城県大会で活躍していた子供達も全国大会では128名の1人に過ぎません。
その強い子ども達が一同に集まって対局を行うので、1勝するだけでも大変です。
予選リーグは3連勝して決勝トーナメントに進出する子もいれば、逆に3連敗の未勝利で敗退する子もいます。
将棋は勝ちと負けがはっきりしていますが、勝敗は紙一重の差、運不運もある中で決まることも多いです。
お子さんが未勝利で終わったとしても、思っていたよりも結果が出なかったとしても、決して気落ちせず、お子さんが本大会を通じていい経験ができたと前向きにとらえていただければと思います。
そして、地元に戻っても将棋を楽しむ息子さんのサポートを継続していただければと思います。
本大会でも多くの親将さんや子供達、また先生方と会話させていただき、現地で楽しく観戦することができました。
現地でお世話になった親将さん、子供達、先生方には厚く御礼を申しあげます。
親将さんの中でも前日の練習対局の情報提供など含めて大変お世話になった田んぼさんご夫婦には特に。
田んぼさんがいなければ現地にも行けなかったですし、この記事も書けませんでした。
本当にありがとうございました。
最後に、将棋を指す子供達のために、このような全国大会の場を22年間も継続して主催いただいている伊東市長始め倉敷市の皆様、倉敷市文化振興財団の皆様、日本将棋連盟の皆様には感謝申しあげます。
私自身も2人の息子と何度か本大会に参加させていただきました。
将棋大会だけでなく、両親含めた家族で美観地区を観光したり、地元の居酒屋で他の親将さん親子と会食したり、思い出もたくさん。
今回も大会後に他県の親将さんと会食して楽しい夜を過ごすこともできました。
また機会があれば、来年度も都道府県大会や全国大会を記事にしたいと考えています。
では第22回全国小学生倉敷王将戦の記事はここで終わります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント